私立図書館史なんて、死んだ子の歳をかぞえる拙ブログぐらいしか興味ないかと思っていたら、そうでもないみたい。
というか、これはやっぱり指定管理者制度の導入というきわめて現代的な課題が背景にあると考えるべきだね。
けど、これに答えるのは容易でない。とゆーのも、きわめて長期的な観点からじゃないと合理的な説明がつかんから。まの字さんのつぶやきに勝手に答えてみる…
問い 私立図書館は成長してこなかったのだろうか(http://maru3.exblog.jp/tb/6651859)
答え 成長しまくってまいりました。日比谷を凌ぐ巨大館も東京にこれあり… 戦前の話です(´・ω・`)
いま、日図協のホムペをみても、その名残は感じられない(もちろん「東京こども」とかむちゃくちゃ重要なとこもあるんだけど…
ひとむかしまえの「正しい」歴史観に反する存在だったので、正当に評価も研究もされてこなかったのじゃ。
「ほめまくり史」
図書館史はまずもって、単館史、つまり個別館の顕彰が基礎になる。よく、「ほめるだけの歴史はだめ」とか遅れてきた全共闘みたいなこという人がいるけど、まずもって「ほめる」。これ重要。
「ほめまくり史」「顕彰」史がかかれなければ何にも残らないですよ。
んで、これらは『大橋図書館四十年史』とかを筆頭に、各館のがあるんだけど、ない場合には設置者の偉人伝、饅頭本をさがす、ということになる。これで事実関係をつかむ、というところからはじめないといけない、とゆーのが平成の御世も20年にならんとする日本の現状であーる。近年『ず・ぼん』で散発的にやっとるのも、基本的に単館史で「ほめまくり」なのでこの一環に位置づけられる。
え? でもどれが重要な私立図書館でどれがそうじゃないのかわからんってか。
まあ待ちやれ。
アレを読んでコレを見て、サッサッサとデッサンしようかと思案中…(って去年からか(^-^;)アセアセ)
全体史は… ない、ってまだ?
私立図書館の全体史ってのは実はまだ書かれていない。
いや、唯一、図書館物語 / 竹林熊彦. -- 東亜印刷出版部, 1958 があるけど、これは…
うーん、竹林熊彦さんってば、あんま分析的な記述とか概念整理とか得意じゃなかったような。でもまあ、やっぱり最初はほめないとね。
最大の問題「私立図書館はなぜほろんだ?」
輝かしき戦前期私立図書館はいまはない…(残ってればこの文化の都・東京にもNYPLがあったのにのに…)
なして? なぜなくなっちゃったの?
いまいきなり、臆断(仮説)とぶちあげておくと…(研究もないのに、こんなことをブチあげるのは、とんでもないお馬鹿のすることなのでよい子はマネしないでね)
私立図書館のビジネスモデルというのは、本質的に(国・時代を超えるという意)、閲覧料など営業に伴う収入ではペイしえない。ゆえに基本財産からの金利でやることになり、日本で私立図書館がほろんだのは、公共性がみとめられ公立に回収されてった面もあるけど、それよりも端的にいえば、戦後のインフレのせい。
静嘉堂文庫とか東洋文庫とかが国会図書館の分館になってたのは、なにもすぐれた国家意思のおかげ、というよりも、カネがのーなっちゃったせい(って、これらを考えると、インフレ+財閥解体のせい、というべきか?)