書物蔵

古本オモシロガリズム

ワーサム博士はピカチュウの恩人?

しばらくまえに読んだ夏目房之介氏のだかマンガ産業論だったかに、じつは少女マンガがアメリカにも1950年代にあったのだが、社会的に抹殺されたのだ、ってな話がのってたようなおぼえがある。
そうなんだ、と思っていたところ、こんな本があることがわかった。
Seduction of the innocent / Fredric Wertham. -- Rinehart & Co., 1954 
この本は象徴的なまでに重要な本らしい。ウィキペディア(英語版)にはこの本について立項までされとるのだ。http://en.wikipedia.org/wiki/seduction_of_the_innocent
ちょっとググったら、次のサイトがアメコミ史概観としては良さそう。時代区分なんかも書いてある。
で、この1950年代というのが、

アメコミ史的に言えば、最初の最盛期である黄金時代[ゴールデン・エイジ]と第二の最盛期である銀の時代[シルバー・エイジ]との狭間の時代を、黄金時代以降[ポスト・ゴールデン・エイジ]と銀の時代以前[プレ・シルバー・エイジ]と呼び、前者を1946年〜1949年、後者を1950年〜1956年8月と規定している。
 この区切りが何を元にしてるのか、正確なところはわからないが、どうやら50年以降、ホラーものやSF/ファンタジイもののコミックスが登場するかららしい。
 この二つの時代は、アメコミ史上唯一、スーパーヒーローものが衰退して他のジャンルのコミックスが伸びていた時期でもある。http://www.so-net.ne.jp/sf-online/no6_19970818/special2_2_5.html#1

この、「アメコミ史上唯一、スーパーヒーローものが衰退して他のジャンルのコミックスが」というのが重要ですなぁ(*´д`)ノ
ワーサム博士は、マンガは少年非行の原因になると「科学的」に主張した。博士はピカチュウアメリカで暴れる素地をつくった人といえよう。もちろんワーサム博士深層心理学派(゚∀゚ )アヒャ