書物蔵

古本オモシロガリズム

虹色のトロちゃん

このまえ、図書館総合展でイチバン一般ウケする講演を聴いてきた。その感想。

安彦良和(漫画家・アニメーション作家)の講演

虹色のトロツキー」を描いたときの取材の話。
実在の人物については、肖像写真をみてキャラをつくるのだけど、史料批判に失敗して作中設定時より年寄りに描いてしまった話とか。
キャラとして登場させるときには、遺族の了解を得ている話とか。
座談が上手で、ちゃんと90分おもしろく聞けました。
でもいちばん、ははぁと思ったのは。
最初に、建国大学の同窓会の顔役の人に会いに行ったときに

まことに申し訳ないが、私自身は全体として(満洲国は)侵略だったと思う。
思うけれども。
その全体のなかで、個々人がなにを考え生きていたのかをマンガにしたいのだ。

ということをその人に言ったという話。
その人は、「侵略」の部分では顔をしかめた(ように安彦氏には見えた)が。
史料類をこころよく貸してくれたとのこと。
やはり史料発掘は誠意なのだと思いますた(´・ω・`)