書物蔵

古本オモシロガリズム

2006年古書の体感相場

おもしろがって体感相場表をつくってみた。
あくまでわちきから見て、じゃ。
ほんとはこういった実数をともなった概念枠組みは、業者(古本屋)のアタマん中にあって、随時かきかえられていっているはず。
だから、とんでもない思い違いかもしらん。本職の古本屋さんが見たらゲラゲラ笑うかもしらんが、すくなくとも、エンドユーザー(最終消費者)たるわちきがここ数年に古書展に通って得た「体感」相場ということで。

2006年古書の体感相場表

価格(円)  本の位置づけ
100〜200 投売り。自分とこではわからんのでお好きにどうぞ。
300〜500 それなりの価値ありそうだけど、自分の専門じゃないので同業者やマニアの方へサービスしまっせ
600〜1500 価値はある本だと思うよ。けど、そんなに高いもんじゃない。orウチは専門じゃないからどうぞ。
1600〜 価値ある本。
3000〜 価値があるし、みんなもこれが良い(おもしろい)本だってことは知ってるよね。or珍しいでしょ。
5000〜 ウチはこの本のジャンルが専門だよ〜or珍しいでしょ。
10000〜 とっても珍しいorおもしろいよ。or資料ものなので図書館さまどうぞお買いください。

もちろん、本の厚さ(束(つか)という)によって値段は上下するし、保存状態によっても上下がはげしい。
たとえば中野書店さんはいつも高めだけど、逆にほぼかならず状態はよいみたいだし。
あと、ほんとに珍しいものは状態が悪くてもあまり値がさがらないとか。
微細なちがいというのもあり、300〜500円のランクのとこも、神田では500円ぐらいが高円寺では300円ぐらいでは、ってなはなしも(ネット上の)どっかで読んだ記憶が。
それから長期的(数年スパン)には値段は下落傾向にあるから10年前と今ではずいぶんズレてるし。
10年前、学術的にしっかりしたいい本が5000円ぐらいだったのが、いまでは2〜3000円ぐらいだし。

古通』2006.10に、こんな記事が。

古本の価格は下がる一方、それに反して市場に出る本の量は増えている。汚れた資料を嫌がる傾向は隠せない。(樽見博「痛みの分かる古本屋」)

さみしいのう…(T_T)