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パンク魔:国会図書舘主査を逮捕「他にもやった」 横浜
 神奈川県警金沢署は3日(略)、国会図書舘主査、近藤○郎容疑者(57)を器物損壊容疑で逮捕した。
 調べでは、近藤容疑者は3日午前7時5分ごろ、自宅近くの月決め駐車場で、同区の会社役員(66)の乗用車の右後部タイヤに手動ドリルを突き刺しパンクさせた疑い。被害者と面識はなく「仕事でストレスがありムシャクシャしていた」と供述しているという。(後略)
毎日新聞 2006年6月3日 19時26分

産経新聞にも同じ事件の記事あり(「国立国会図書舘職員、タイヤをパンクさせる 」)。ネット上で比べると毎日の方が詳しい。朝日や読売にはないみたい。
分析を加えると…
まず毎日も産経もタイトルに国会図書舘という役所名を上げている。やっぱりお上品(と思われる)役所の役人が,こんな単純で粗暴な犯罪にはしったってのがノベリティになるんだろうと。
そーゆー意味ではありがたくお受けしたほうがよいのでしょうなぁ。
産経より毎日が詳しくて注目したいのは動機の部分。産経にも「むしゃくしゃして」とあるがなぜむしゃくしゃしたのかは書いてない。
上記の毎日によれば

仕事でストレスがあり

と動機が明示されている。
これから判明することは,お上品(つまりラク)と世間様に思われている図書館業務にもそれなりにストレスがあるということだね。これはビクーリ(×o×)
なーんちて (・∀・) こんなのあたりまえの話だね。
ただなぁ…
仕事でのストレスは仕事で仕返しするとかで発散したほうがいいよ。通りすがりの人に無差別に発散するくらいならお仕事上のストレス源にストレスをお返しすべき。
仕事上のストレスっていったい何?なに?o(^-^)o
という方向に分析したくなっちゃうが… どうせ後追い記事なんか出ないだろうから部外者にはわからんねぇ。ただ,内部では上司あたりの責任も問われるのではないかなぁ。
それはともかく。
さらに分析できることを分析すると…
この人,ネット上(ndlopac等)で全く論文や著述が確認でけんね。これはヘン。
とゆーのも。
あすこでちょっと目端の利く連中はほぼかならずなんか書いているはずだから。
立法考査に携わっていれば国会サービス系の,参考調査ならそれ系の,目録系だってそれなりの媒体があるからなぁ。
いままでの国会がらみの登場人物達はみな,なんからの記事の著者になっている。
となると… うーむ。
可能性としては,あそこの本来業務たる調査員系でも司書系ではないか,あるいは目端の利く方ではなかった人ということになるが。まあ,これ以上はわからんね。
あと,毎日でわざわざでてくる「主査」って何よ? ぜんぜんわからん。
と,手許にある『国立国会図書舘法規集』(ちと古いが合法的に入手せる*1もの)をみると,「国立国会図書舘組織規則」の第82条の第4項に「主査」についての記述がある。
それによれば,

主査は,上司の命を受けて,課又は支部図書館の高度な専門的事務をつかさどる

とある(H7版)。
って,やっぱりワケワカランね (・∀・)
要するにエライ方ってことなんだろーけど,それにしちゃー書き物が全然ないのがますます不思議。
まさーか,高度でも専門的でもない仕事をしてる人に「主査」さまを発令しちゃってるのかなー?かなー? (・∀・)
(もちろん唯一の論理的可能性として,書き物と連携しない業務で高度で専門的なものがあるのかもしれないが… そんなの図書館の固有事務にあるのか?)
などとゴシップ記事から分析をしてみたのだ。

*1:この入手ついても頒布元に対する怨み節がひとくさりあるのだが… またね。