書物蔵

古本オモシロガリズム

戦後初期の納本 割当庁本は一度焼けていた

戦後の初期に重要な納本機関だった新聞出版用紙割当事務庁(略称は割当庁?)。
これについてまとまったほぼ唯一の本を瞥見す。
ちなみに日本の納本機関はつぎのような感じ(書物蔵作成)

  戦前 戦後
一般向けモデル 帝国図書館 国会図書舘
玄人向けモデル 文部省→内務省帝国図書館は副本置き場) 割当庁・国会図書舘→国会図書舘

なお、用紙割当の結果、発行せられた図書は発行届とともに納本せられたが、本局ではこの散逸を防ぐため、専門職員の手により図書館式に分類整理し、割当業務に利用してきた。そして今後における最も有効適切な利用の方途を考慮した結果、挙げて国立国会図書舘に寄贈することとし、去る六月十五日この手続を完了した。
昭和二十三年二月庁舎焼失のため、多数の納本図書を失ったが、その後統制撤廃までに受理したものは一万四千八百余冊であった。(新聞出版用紙割当制度の概要とその業務実績 ; 第1巻, 第2巻. -- [復刻版]. -- 金沢文圃閣, 2004. -- (文圃文献類従 ; 6-9, 6-10 . 戦時占領期出版関係史料集 ; 3)p.27-28)