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古本オモシロガリズム

仮性関東庁図書館ヱなり〜(下鴨での収穫紹介)

仮性図書館ヱなり〜(下鴨での収穫紹介)
正確にいふと、下鴨からのかへり途なのだけれどね ( ^ - ^ ; )
ズブ濡れになりながら、シャカシャカし、ん?(・ω・。) こりは? とて入手したるヱはみな、印刷工場、製紙工場のヱなりよ。
今回は図書館ヱは拾えなかったかぁ…と思ひつつ、皆と連れ立ってバスに乗りて河原町へ南下。
散在せる古書店をめぐる。
赤尾昭文堂にヱが少しあったなぁと憶えていたので、「わちき先に行ってシャカシャカしとるから」とて、先に行ってシャカシャカ。
ん?(・ω・。)

「旅順満蒙物産陳列館」とあるが…(*´д`)ノ

どっかで見た・どっかで見た。。。(*゜-゜)

と頭ん中でアラームが鳴っていたので拾ったのがこれぢゃ。
ってかいま手許の「図書館要覧」をひっぱりだしたら、やっぱす!`・ω・´)o

つぎのサイトで現況が報告されている、(つ'ヮ'c)<関東庁立図書館ぢゃあ、あーりませんか

旧満蒙物産館(初代旅順博物館)
http://www.dllocal.com/enjoy/613.html

やったね(o^ー')b

図書館建築はある種の建築の転用が多かった

ってか、実は戦前、図書館建築は独立した石造建築の場合、結構、商品陳列所ちゅーか博覧会場といった類のものからの転用というのが多いのだ。千葉県立の初代の建物や、宮城県立がそうだったし、かの台湾総督府図書館なんか、宝くじ当選会場が転用されたものだった。
んで、昭和10年創立の関東庁図書館も元は商品陳列所だったというわけ。って、陳列所っちゅーのは、まあ博覧会場みたいなもんなんで公立であるのであーる(`・ω・´)ゝシュピ

関東庁図書館の意外な任務

ちなみに関東庁図書館って、結局、旅順の公共図書館なんでしょ(σ・∀・)σちゅーのは一面にすぎませーん(σ^〜^)
なんとこれ、納本図書館なのだ!(〃^∇^)o_彡☆
ん?(・ω・。) なにいっとるかわからんか(´・ω・)ノ
いやサ、戦前期、日本には納本図書館が複数あったのだ(。・_・。)ノ
って、そりゃー帝国図書館でしょ、ちゅーあなたは民主日本国の善良なる国民ぢゃ(σ^〜^)
リアルワールドのジョーシキを無意識的に過去に投影しとるね。
わちきは悪の大日本帝国の悪辣なる図書館愛好者であるので、大日本帝国ジョーシキを貴兄らに教へてしんぜやうヽ(o`・∀・´)ノ

(つ'ヮ'c)<法定納本は法域ごとに施行されとりまーす

わいわいo(^-^)o
ん?(・ω・。) やっぱすワカランってか ( ^ - ^ ; )
植民地朝鮮、植民地台湾、租借地たる関東州、それぞれ日本国内法とはべつに法律があったのぢゃ。そしてそれぞれ別の役所が検閲をしてをったから、法定納本もそれぞれの納本図書館に収まったといふわけ。
ゆゑに大日本帝国には、帝国図書館朝鮮総督府図書館台湾総督府図書館、そして関東庁図書館と、4つの納本図書館があったといふわけ。
んでこのことはドコにも書かれていないといふわけ。

レファ担当がいる!

ひっぱりだしてきた要覧によれば、なんと「図書相談係」がいる(*ω*;)´´

こりゃー、レファレンス・サービス係だねぇ( ・ o ・ ;)
国会さんのデジデジにもこの要覧はあり。

[関東庁附属]図書館一覧表. 昭和2年
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1119411

この、関東庁図書館のレファレンス・ライブラリアンは「柴山幾久松」という人だが、わちきはさっぱり知らん人である。
いまググると、にゃんと石川県出身者であるやうだΣ(゜∀゜;) 

『朝鮮及満蒙に於ける北陸道人史』(人物史) P634
http://www4.library.pref.ishikawa.jp/searchstep3.php?target=0000000095770000&page=1

国会のサーチを見ると旧ゆにかネットのデータがでてきて(国会さんにはないらしい)都立中央にあるとある。

  • 『朝鮮及満蒙に於ける北陸道人史』荻野勝重 編 北陸道人史編纂社 1927

http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000971804-00

いま『戦前期「外地」で活動した図書館員に関する総合的研究』を見ると立項されとるが、まさに上記要覧の情報のみで石川県資料は参照されとらんやうぢゃ。これは発見なりよ。