書物蔵

古本オモシロガリズム

 城北展で図書館本を拾う

ぐるぐる廻ったら,目に「読書」の文字がとびこんできたよ
こどもの読書指導 / 滑川道夫. -- 国土社, 昭和24. -- (ほうむらいぶらり ; 教育の部 第3) 1500円 状態やや悪
ちょっと高いかもね。でも昭和20年代前半の図書館本はきわめてめずらしいし,著者が滑川道夫だったから(^-^) 滑川道夫(1906-1992)って200冊ちかく本をだしてるけど,初期には学校図書館のひとだったんだねぇ。
この本を読んでみると,戦前の子供はよろこんで童話を読んでいたのに,戦後は漫画をよろこぶようになったとか,立川文庫は自分も熱狂して読んだが,本質的に俗悪なものだったとかいろいろおもしろい話が載ってる。教師と生徒の(対等な)対話形式で学校図書館をつくるための話し合いも載ってる。もちろん読書衛生学校図書館の話もあり。真性図書館本。よく考えたらこれで1500円は安かったかも。
この本は書いてる途中で厚くなっちゃったんで,同じシリーズの『青少年の読書指導』と分冊にしたとある。シリーズの『ほうむらいぶらり』は,家庭に備え付けにせよ,ということ。出版社の創刊の辞が岩波文庫よろしく,巻末にある。