書物蔵

古本オモシロガリズム

高円寺で意外な人と

今日も今日とて古書展へ
やや二日酔いなるも,あわてて電車にとびのり進軍す
でも5分ちこくしちった(^-^;)
会場は…
なぜだかいつもより混み☆混みっ!(`・ω・´)
かきわけかきわけ,なんとか1周するも…
へろへろ (ι´О`ゞ) ふぅ
帳場へ拾った本を預け,いったん出る。会館まえでひとり冷たいお茶を飲んでいると…
友人が出現す。
戦前の児童読物浄化令につき談話す。彼曰く,実は内務省内に異論ありと。
内務省の検閲はあくまで事後検閲で,事前の問題は文部省の所管なりと。
いわれてみれば,そうなり。「検閲=正しい(合法)」の世界でもオカシイもんはおかしいなり。
この人,もしかして内務省の役人の生まれ変わり? まさか前世は図書課で下働きしてたとか(×o×)
友人は中へ入っていたが,わちきは外の均一をあさる… あづい(;´д`)
ん? もしや,あれにみえる書誌顔は…
古書店のご主人ではありますまいか。楽しく話す。嬉しき申し出もあり(^-^;)

児童読物浄化令 全体主義ゆえにできること

本日は仮性図書館本2冊も!
高円寺はたまに当たるから気を抜けないのだわさ
兒童文化論 / 國語教育學會編. -- 岩波書店, 1941. -- (國語教育學會叢書 ; 第1輯)
この本は,単行本というより次の3つからなる論文集。300円。
児童文化研究者のネット記事によれば,2000年前後で相場2〜3千円という。
3つの論文が載った論文集。
児童文化の理念と体制(波多野完治) 児童文化と国語教育(滑川道夫) 児童文化の実践(小川一郎)
いま,最初のもののみ読んだが…
とっても良く書けていておもしろいなり。教育家が学校にこもってばかりで社会をみなかったために,内務官僚が率先して児童文化改良(つまり児童読物浄化)に乗り出したとある。
すばらしく面白い!o(^-^)o
これは2つめの滑川道夫にも期待大。こっちはずばり,○○○○の話だかんね。
タイトルでだまされ,こんな面白くってタメになる仮性図書館本を拾いそこねるとこだったよ。
おつぎはこれ。

キタ━━━━ヽ(・∀・ )ノ━━━━!!!! 大東亜ドキュメンタリスト稲村耕雄さん!

研究と組織 / チャコチン[他]. -- 白水社, 昭和17. -- (白水社科学選書 ; 第7)
この本は稲村耕男訳となっているが,第二部は稲村さんが書いたもの。

外国人の著書をみると実に多数の文献が引用され,広い範囲にわたって科学的事実が綜合してある。この驚くべき能力には何か背後に特別な手段が潜んでゐるような気がした。(序文より)

むむっつ(`・ω・´),たんなる染料研究家とも思えぬ慧眼。
水濡れ跡ありだけど,300円は安い。
埋もれた戦時ドクメンテーション本だ! なんてヒネって売れば,数千円にはなるかも(・∀・)/
やっぱり

十進分類による科学動員に失敗したから大東亜戦争に負けちゃったのだ

と言ってみたりもして(・∀・)
画は,チャコチンの説く文献カード。十進分類で排列するのじゃ!