書物蔵

古本オモシロガリズム

キントト文庫で

がまんできず,また神保町へ行ってしまう。
というのも,昨日キントトで立ち読みした雑誌が欲しくなってしまったのだ。
『貸本文化』の端本を数冊。1980年前後の。
戦前の文書管理の本も勢いで買ってしまう。移転のご祝儀買い。移転でほんのちょっぴりだけど広くなったしね。なんといってもお客がすれ違えるようになったのは大いなる変化だす(^-^*)
貸本屋は日本全土を風靡した図書館現象なのに,あんま学術的な研究がない。
とゆーか,江戸時代のがあるきり。
近代の貸本屋については,沓掛伊佐吉(文化史家,神奈川の図書館員)の趣味的豆本がメインというありさま。たしか貸本屋は英語で,lending libraryと言ったような憶えが… 図書館現象に認定!
このお店は,昭和文化,エログロナンセンスなどの専門店だから,なんとなく高い気がしてたんだけど,冷静に考えると,安くはないけど高くもないということに改めて気づく。偉いだす。品揃えは,かつての上野文庫を,もっとポップにした感じ。
防空についての本も結構あった。立ち読みしたいなぁ。防空体制についてはとっても興味あるのだ。戦争末期,ドイツから帰った外交官が日本の防空壕をみて,こりゃだめだと思ったそうな。ドイツじゃブンカーとかいう超立派なコンクリート防空壕でもだめだめだったのに,戸板に土をかぶせた防空壕だったから。日本の防空関係者がいったい何を考えてたのか興味あるのだ。
論座』の本屋特集で佐野眞一が,本屋は陳列業でなく編集業だと喝破してたけど,そのとおりだとキントトをみて思うだす。
いったい,こんなにもヘンテコな本ばかりをどこから仕入れてくるのか。文圃閣さんがいぶかしがりながらも言っていたようにセドリなのか,不思議ふしぎ。
いろいろ本屋を立ち読みしまくり,通りに出るとみんな騒いでる。
ほへ?
気づかなかったけど地震があったそうな。
なんで気づかなかったのかなー?
ほかにも,オヨヨ書林(根津)往来堂(日暮里)などにも寄る。オヨヨさんは傾向がキントトさんに似てるよね。よりエロ系?
帰ったら古本がひっくり返ってるだろうと思ったけど,ダイジョブでした(^-^*)よかったー