書物蔵

古本オモシロガリズム

即売会のハシゴ(高円寺〜神保町)

10:00,いつもはオヤジッチの海になる高円寺の古書会館がガラあき。ちょっと「しまったかな」と。きっとマニアは神保町の方にいっているんだろうねぇ。でも…
目録学 / 倉石武四郎. -- 汲古書院, 1979.3. -- (東洋学文献センター叢刊影印版 ; 1)  1500円。安いー。相場は3〜5000円くらいだから。これも支那目録学の基礎文献らしい。
らくがき文化史 / 李家正文. -- 講談社, 1962. -- (ミリオン・ブックス)  これは一度「古書モール」で買いのがしたもの。「キントト文庫」さんにそのまま収まってたんで(いわゆるセドリね)どうしようかと迷っていたけど,買わずにいてよかった。100円。ほんのちょっとだけ図書の落書きについての記述もある。
あわてて神保町へ向かう。でも,結果としてそっちではあんま買えなかった。自分には高円寺のほうがあってるみたいだす。
筆跡と個性 / 浅見喜舟. -- 内田老鶴圃, 1961 3版. -- (老鶴圃新書) へぇー内田老鶴圃って新書もだしてたんだー。まあ,老鶴圃は明治時代からある出版社だからねぇ。なんでもあるよ(図書館本も出してるノダ!)
中身はすごいよ。自分のところにきた封筒の宛名分析なんかもあって,写真入りで解説が…

これは女性の文字と思う。字形に,おおようさも器用さもない。このような人は意地の悪さはあっても明朗さがとぼしいのが残念である
不真面目ではない。ハネをわすれていないのがそれ,おとなしいが,真実性というものより,自己を守る真面目さがある。仕事を楽しむ型でないから作業がのろい。

むむむ〜ぅ。宛名書きでそこまで人の性格を見極めるとは… 著者アサミ・キシュウは明治31年生まれ。昭和4年に千葉師範の教授。こんなエライ人には,おいそれと手紙だせやしません。
すごすぎ!奇書に決定! でもウケねらいで古本を買うのはひかえようか…