書物蔵

古本オモシロガリズム

書評を読む

ふと思い出してこれを読む。
菊地 暁 , 書評 福間良明著 『辺境に映る日本--ナショナリティの融解と再構築』 ソシオロジ 49(1), 175-183, 2004
https://www.jstage.jst.go.jp/article/soshioroji/49/1/49_175/_article/-char/ja/
いやすごかった。
これが学問だなぁ、真剣勝負だなぁと思った。
岩波から著書もある人が、捏造しまくっていて問題になったことがあった。あれなぞは、最初から問題があったのに、きちんと批判されなかったから、世間様が持ち上げちゃったのだぐらいのことも言われている。
わちきも学位なんぞないにも関わらず、論理や知識だけはあるんで、頼まれて書評を書いたことがあったけど、気を使って大変ぢゃった。
あとで森さんに言われてナルホドと思ふたことぢゃったが、その本が理想的に書かれていたら、こうであるはづ、という観点から書くのが良いみたい。
逆にいうと、その本の主題で、時間が自分に無限大にあれば、現在の研究水準でも、こう書けるはづだよ、という書き方。
もちろん、論理として個々の部品にこのような瑕疵があるという細かいツッコミも必要なんだが。