書物蔵

古本オモシロガリズム

神戸市立図書館でレファレンスが戦後、復活したことをどう捉えるか

大東亜省の有能な通訳だった志智嘉九郎
彼が1950年代の第一次レファレンス・ブームを主導したことは拙ブログにてルル述べてきたところ(´・ω・)ノ
ところでその志智は、ブームを始めたころ、自館の書庫に潜り込んで、実は自館の神戸市立が戦前にも同じサービスをやっていたことに自分で気づいていた。
これをどうとらえるべきか?

いま思いついたけれど、ローマ世界で古代都市がいったん滅んだ後、また同じ場所に中世末に復活してくる現象と同じに捉えればよいだろう。
昔はこの現象を、司教座という具体的な人的システムが続いていたから、と都市機能の継続として解釈されたこともあったみたいだが、むしろ都市昨日はいったん完全に消滅した。そしてその後に、地勢的に都市を営むに有利な場所は同じ場所だったので、同じ場所に都市が復活した、とみるべきなのだ。
その伝でいえば。

日本国に数個しかない開港場たる商業大都市神戸のニーズを背景に、いつでもレファレンス・ニーズはあった、というべきかと。