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  • 永嶺重敏評「小谷汪之著『「大東亜戦争」期出版異聞』:したたかに生き抜いた生の軌跡/戦時下の出版の闇の世界/謎解きのような面白さに導かれる」『週刊読書人』(3009)p.6(2013.10.4)

永嶺氏は「出版異聞」を、「著者の着眼点が非常にユニークであり、市井に生きた在野左翼知識人たちの柔軟でしなやかな行き方が強く印象に残る好著である」と評し、
永嶺は2点、つまり主題と語り口を誉めている。主題、つまり、有名でない無名左翼人への注目と、そういった「テーマは、そのまま扱っても読んで面白いものにはなりにくい」ので、「謎解きのような」語り口にして「面白さを感じ」ることになっているという。『印度資源論』の奥付翻訳者を疑う、という切り口が上記の2点を導いたともいう。

ほかにもいろいろ反響が

中川右介 ?@NakagawaYusuke
岩波書店から出た、『「大東亜戦争」期 出版異聞― 『印度資源論』の謎を追って ―』小谷 汪之著は、全体の三割くらいが、私の祖父・藤岡淳吉の評伝のようなものだった。ちょっと、びっくり。私が書いたいたものも引用されていた。
https://twitter.com/NakagawaYusuke/status/367175304231391232