書物蔵

古本オモシロガリズム

神保町でモシモシ嬢に、早稲田で図書館員、宮武外骨に会ふ

神保町で

けふは午前中、和洋会へ行き、古本あさり。。。っていつものことか(^-^;)
んで、

これを200円でヾ(*´∀`*)ノ゛キャッキャ
パラパラめくると、「いいかえ集」「かながきにするもの」「まぎらわしい用語集」とあるけれど、これらは新字がらみのことがらで、おそらくいちばんオモシロいのは「禁語禁句集/文章のスタイル」の章。

  1. 絶対に使用してはならぬもの
  2. 使用してはならぬもの
  3. 野卑でみだらな語句は避ける
  4. 隠語や方言は避ける
  5. 軽薄な流行語は使わない

などなどが項目だてされており、例が列挙されているんだけれども、ここではとくに2)の使用してはならぬもののうち、現在、本当に使用されず歴史的な用語となったもののみちと書きつけると。。。

女工、織姫、糸姫、パン助、パンパン、交換姫、モシモシ嬢、運ちゃん

ほへー(~_~) ってかわちき「トラックの運ちゃん」とかいふいひ方なら知ってるなぁ。。。
パンパンは「はだしのゲン」で知った。女工は「女工哀史」の女工。モシモシ嬢ってのは初めて知った(゚∀゚ )アヒャ 
でもいちばんスゴイのは1)で

【例】は特に省略

とオモシロい例示になっている。

早稲田で

この本の古書相場がなかなか下がらん(*´д`)ノ

評伝 宮武外骨

評伝 宮武外骨

もともと大変に束(つか)のある本で、活字も小さく2段組。
いま日本の古本屋をみると1万えんから2万円。
著者、木本至氏はかの名著、

  • オナニーと日本人. インタナル出版部, 1976. 288p

を書いた方であるが、Mさんがいうには、木本氏のいちばんよい本が「評伝。。。」ではないかと(・o・;)
ともかく

図書館員としての宮武外骨

というお題をくれたのは誰だったっけ(・o・;)
ともかく、日本雑誌研究史を調べていたら、当然のことながら、蛯原八郎が出てきたんだけど、蛯原ってば、明治新聞雑誌文庫の図書館員だったわけで、あゝ、ここに研究する司書がいる、やはり資料に即した研究がいちばん司書むきだよなぁと思ったことだったが、この蛯原についていちばん詳しく書いてあるのはこの評伝であるということに気づいたのであった。
ってか、宮武にしてからが、研究する図書館創設者にして蒐集担当司書でもあったわけで、あの『公私月報』ってーのは、よく考えたら、ありゃあ、昭和8年の改正図書館令で中央図書館に義務付けられて流行った図書館月報なのである。まあ「館報」といひかへてもよからうか。
いま石井トン先生の『PRと図書館報』を繙くに、日本で最初の館報は明治23年の『東京図書館一覧』らしいが、公共図書館では成田山明治35年のものだとか、いろいろ紹介されてをる。しかるに『公私月報』が図書館報として挙げられていないのは、石井トン先生の史観のなせるわざであらうと思ふ。