書物蔵

古本オモシロガリズム

年報と年鑑の差

いつか「年鑑」の成立史みたいなことを調べてみたが。
そこで、先行するフォーマットとして、統計書、それも年刊のものがあるなあと。
で、そういったものは年報などと呼ばれていて、その年報と年鑑の差異についてちょっこし触れた文章に触れたのでご紹介。

 初め『年鑑』という名にする心算であったが、経費と時間との関係で便覧風の調査が出来にくかったので、もっとアカデミックな名の『年報』としたわけである。

これは
してみると、戸坂潤にとって「年鑑」とは「年報+便覧」というものだったわけである。いま当該年報をみると、それでもきちんと便覧の部が立っていて、研究機関や学協会、また図書館・博物館の説明つきリストで、網羅的に解説があるわけではないが、それでも十分立派なものである。