書物蔵

古本オモシロガリズム

道楽から趣味へ:『寸葉趣味』の改題

かたづけをしてをったら、このまへの古本合戦に出品したる『寸葉趣味』100号が出てきた。

『寸葉趣味』の歴史

松政治一「寸葉趣味第百号所感」という記事がある。書いてあることをまとめると。

1918(T7)4 『寸葉道楽』創刊
〃   7 『寸葉道楽』4号 発刊
〃   8 寸葉会を創立 会誌『寸葉趣味』1号を発行
〃   1 誌友「百余名」 
1920(T9)8 『寸葉趣味』23号 総目次? 合本化 口絵「誌友の肖像」あり。
〃   9 『寸葉趣味』24号 12pに増頁
1926(T15)12 誌友563名

んで、100号が1927(S2)1に出とる。
この雑誌がいつまで続いたのかは今、わからんが、調べればわかりそう。

類似雑誌

んでオモシロなのは「彙報」欄。寄贈雑誌の一覧があり、類似雑誌がわかるし、簡単な解題がついている。

郵楽 郵便切手及郵便切手雑誌の三者は帝都に鼎立せる三大郵券蒐集趣味冊子で

へー( ´・∀・`)

スタンプコレクターと郵券は個人商店の商報に準ずべきもので

「商報」なる出版物は一度、エントリに書いたっけか。

愛燐界と幣泉会誌は共に其名の示す如く前者は燐票、後者は古銭愛玩…

交蒐は本誌と同じく郵券、絵葉書、燐票、藩札等々々紙片なら何でも御ざれと云ふ蒐集機関紙で

いいなぁ。。。(*゜-゜) あちめるのぢゃ((((((〜 ´∀`)〜

「道楽」から「趣味」へ

もっと一般的なオモシロさをいふと、これは森さんからの受け売りぢゃが、趣味というのは道楽のいひかへ語なのぢゃ。
この雑誌、最初は「寸葉・道楽」だったのが、「寸葉・趣味」に解題されとる。このころ、道楽から趣味へのいひかへが起こっていたといへるのではあるまいか。
ん?(・ω・。)
わちきも図書館・趣味でなく、図書館・道楽でもすべぇか(σ^〜^)

100号記念号の書誌

1面の法定文字を書きつくっておく。

大正9年4月22日郵券模造許可
大正10年3月13日第三種郵便物認可
寸葉趣味第壱百号 昭和2年1月16日(第三種郵便物認可)

とあり、題字は、

毎月一回十六日発行(送料とも壱年分壱円)
昭和2年1月16日発行
寸葉趣味 第壱百号

最終面には、

寸葉趣味第壱百号 昭和2年1月16日(第三種郵便物認可)
昭和2年1月10日印刷納本/昭和2年1月16日発行
編輯兼発行人 名古屋市東区北清水町四丁目廿番地 伊藤恒太郎
発行所 名古屋市東区北清水町四丁目廿番地 寸葉会
印刷人 名古屋市東区伊勢町五丁目 松原稲太郎
印刷所 名古屋市東区伊勢町五丁目 活進社

と、欄外に法定文字や奥付がある。