書物蔵

古本オモシロガリズム

文協と図書館

戦時の、「国民読書」運動は、なにも図書館協会だけがやってたわけじゃない。どこまで読書の現場に影響力があったかはともかくも、中央では「文協」もまた、読書運動をとなえていた。
出版文化協会(出版文協、文協)は昭和15年12月19日情報局第一会議室で成立したのであったが、オモシロなのは定款第二章、目的及事業の第四条第七項、「図書館との連絡並に読書奨励施設の普及」がある。
ちなみに文協の設立委員会(11/6)の小委員には岩波茂雄なんかにならんで円地与四松の名前があるよ。この人は、のち、国会図書舘の受入局長になって中井正一排撃運動をすることになる。