書物蔵

古本オモシロガリズム

「りべる」のころ、っていつのころ?

で。
志智のレファレンス運動(あえて運動といってみる)の終焉は、参考事務の分科会の終焉をメルクマールにできるような気もする。

JLA参考事務分科会の終焉は

この分科会ができたのは、今でもそれなりに重要と思われているらしくて、たとえばJLA準公式ハンドブックの年表にも設置された1958年に項目がでてくる。
のにのに…
廃止された年はでてこないんだなぁ…(´・ω・`)
JLAの正史たる、『近代日本図書館のあゆみ』(1992)でも、なぜだか分からず。だいたいこの本、索引がついてないってどーよ。コウヤノシラバカマ(紺屋の白袴)。

The reference librarian is not a walking dictionary but a walking index.(by SHICHI Kakuro)

レファレンス屋というのは活字引ではなくwalking indexである

ということを「かねてから言ってい」たのは誰あろう、志智カクロウじゃ!`・ω・´)シャキーン(『りべる』p.25)
自らインデックス(=reference*1)になる、それがホントーのreference librarianだと、日本土着のレファ神サマがいうておる。
まったくレファレンスの本質を衝いた、至言ではなかろうか。
と思うも、わちきに言わせればさらに、indexをindexer*2につけてもらうよう働きかけるのもreference librarianの務めであろう*3
よろしく

索引のない本を出した奴は死刑に
(伝バーナード・ショウ、ってアヤシイ…http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20061228/p1

すべし(^_^メ)
ところで、志智のいう「りべる」だけど、正式のタイトルは『Liber』で、別タイトルを『参考事務分科会報』という。

参考事務分科会の会報

いまウェブ猫でみると…

Liber / 日本図書館協会公共図書館部会参考事務分科会. -- (AN00356
731)
1 (昭34.3)-. -- 東京
  別タイトル: 参考事務分科会報
  著者標目: 日本図書館協会公共図書館部会参考事務分科会

所蔵図書館 2
愛知図 1-17<1959-1963>
慶大三 図書 1-8,10-17<1959-1963>
(http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=AN00356731

所蔵館が2つしかない…
おそらく公共図書館には結構あるはず。国会にはナシ(意外)。
とりあえず1963年までは盛んにやっていた???
1963年といえば…
図書館教徒なら一瞬たりとも忘れてはならぬ年。そう、「中小レポート(通称)」が出た年だね。
でも、参考事務分科会はまだ何年も存続していたみたい。1970年代まではあった痕跡がある。

*1:referenceにはindexの項目の意味がある。

*2:catalogerのうち、主題分析に従事する担当をindexerと呼ぶことがある。

*3:もちろん、GoogleAmazonに本が全部はいっちまえばいいのだろうが。でも、ここでわちきが言っているのは、図書館情報学上のindexingで、分類や件名を付与することも含むのじゃ。