書物蔵

古本オモシロガリズム

文藝春秋4月号

文藝春秋の今月号を,友人につられて買ってみた。
立ち読みはしてるんだけどね。村上春樹原稿流出事件で。いまはなき上野文庫がかんでいるらしいってこのまえここにも書いた。
紀田さん坪内さん御厨先生の鼎談はおもしろい。ってあたりまえか。この三人はわちき,すきなんよ。日記について。
アンテナでみたどこかのブログで言及されてたけど,坪内さんのブログについての記事もあり。主旨は,ブログに編集ステップがないためヒドイものになるということ。
柳田邦男氏の災害対策がらみの対談もよむ。首都圏の場合,高潮・洪水で地下鉄が要注意とある。システム上,自動で防水機構が動くという話に,即座に,システムにはかならず漏れがあるものとの合いの手が。至言なり。図書館界でも精緻な災害対策を立てるところがあるが,それが壮大な無駄に終わるにちがいないと今から予言しておく(ってか,危機管理についてのわちきの予言って必ず当たるんよ)。
てか,これらのためにこれを買ったんではないんだった。
佐野眞一氏が「ルポ下層社会」を。足立区がかなりスゴイことになってるらしい。下流社会などといううわついたものじゃない,とある。
朝日新聞(1/3)にのった就学援助率が異常に多い記事が発端らしい(けど,この記事,実は赤旗の記事(12/23)の焼き直しだそうで)
佐野氏のルポは就学援助を中心にいろいろな事象をひっぱりだしてくるんだけど,いちばん,らしいなぁ,と思ったのは,

安い人妻援助交際の相場(p.103-104)

いや,びっくり。
ほかにも,図書館関係者には悪名高い三田誠広センセがなんかかいてる(って中味はたいしたことない)が,なんと三宿三軒茶屋と池尻大橋の間)に棲んでいるとある。してみると,数年前まで日本図書館協会とおんなじ町にすんでたのね。