書物蔵

古本オモシロガリズム

神田〜高円寺〜神田

神田の古書会館に行く。あまり拾えず。しおしお
さみしいので,中央線快速に飛び乗る(^-^)
〜〜〜
高円寺…
およっ('0'*) こっちには図書館本あるじゃないすか!
たいしたもんじゃないけれど… 安いんで拾う。
昨日の科学動員つながりで,こんなものも。
科学文化の基調 / 菅井準一. -- 日本評論社, 昭和17 300円
戦時中の科学政策本。ほとんどの本文は昭和16年に書かれているが。
略歴はなかったが本文を読むと著者は学者から大政翼賛会に転じた人らしい。NDL-OPACをみると板倉聖宣の師匠スジにあたる??? 大東亜戦争に勝利をもたらす十進分類についての記述はないみたいだけど,おもしろいことはおもしろい。
科学史研究を称揚してみたりとか,「日本的科学」を考察しようとして(なおかつそれに失敗して)いるところとか。
皇道図書館といい科学動員用十進分類といい,おもしろ戦時図書館ネタの発掘は継続中なりっ!(`・ω・´) ゝシュビッ
ありもせぬ戦争責任を追及するよか,よっぽどオモシロイのぢゃ。
ほかにも…
情報収集ハンドブック / 銀行研修社. -- 銀行研修社, 1977 400円
これ,信用調査の本。ってか,探偵術の本といっていい。
プライバシーとかいう観念が一般に浸透していなかった時代の記述だから,今となっては不道徳なノウハウが満載。
たとえば…

(4)見込客の属性をしる方法
20.性格は派手か地味か
[情報入手先とその方法]
出入り業者から聞く 一般に主人が派手好みでも,奥さんが地味でしまり屋の方が小金を残すとよくいわれる。その逆だと,いくら金まわりが良さそうにみえても家計はいつも火の車のようだ。(中略)したがって,出入業者である酒屋,クリーニング店などから聞き出すと,見込客夫妻の性格や夫婦仲について教えてくれる。
近所の聞込み 俗にいう“みかけ倒し”である(中略)。この点は住宅地の場合,近所の奥様連中はよく知っている。(後略)
[面談・観察による収集]
洗濯の干し方をみる (略)一枚一枚ていねいに伸ばして干してあり,古い肌着の中に常に新しいものが半々の状態ならば,まず及第点である。肌着が常に新しい物で占められている場合は,それに見合う収入がないと家計がやっていけなくなるので,家の構えや主人の職業などともからめて総合的に判断したい。(後略)

いや,なかなかにおそろしい(^-^;) こーゆー,一見まじめなんだけど実はトンデモ・ヘンテコ・オモシロ本が釣れたのは久しぶり。
本日は意外にも,神田より高円寺のほうが面白かった。特異日なり。