書物蔵

古本オモシロガリズム

なまぐさ図書館政治ネタ

あるところで館界ネタ(おもに公共図書館)を仕入れる。
図書館協会が,徹底抗戦(玉砕)派でかたまってしまってるから,委託後・指定管理後のほんとうの現場のことって『図書館雑誌』を読んでいるだけじゃわからない。
徹底抗戦派が,ほんとうの現場をはなれ,協会などに集っているのに対し,現場では,ノウハウをもった元公務員の司書が受託会社への転職してるという。公務員のままだと税務その他の部門へ異動することになるが,転職すれば図書館員でいられるから。図書館言説空間をおいてきぼりにして,ほんとうの現場は急速にかわりつつある。
ところで,改革派の先生がたは最近なにをやっているのかと思ったら…
門下省の「これからの図書館の在り方検討協力者会議」ってのに出てたのね。ぜんぜん知らんかった。もっと『図書館雑誌』でとりあげるべきなんじゃないかなぁ。むりか…
で,門下省の当該HPをみてみると,「すべてのまちに図書館を」ってリーフレットがupされている。ちょっとみてみると,よーするに自治体が図書館をつくるときの,国の補助金が書いてあるんだけど…

電源立地促進対策交付金事業(資源エネルギー庁
防衛施設周辺整備事業(防衛施設庁
先駆的木造公共施設実証事業(林野庁

などと,門下省補助金がひとつもないところがなんともはや(数年前に門下省補助金は廃止になったんだった… 1999年だっけ) 改革派の先生方が拠る門下省も,うーん,具体的な「かねづる」にならんとゆー状態ですな。
それから,このリーフレットをだしている「生涯学習政策局・社会教育課・図書館振興係」ってイスに座っている人が形式論理的意味での「図書館官僚」なわけだが… これは「消えた図書館官僚」ということで再論せねば(って,また図書館史にしてしまうのであった。反時代的だのう…)
でも,この「あり方検討協力者会議」の概要には,なかなかうがったことが書いてある(・∀・)

図書館司書をめざす人々のなかには,旧来の図書館のイメージに魅かれている人や貸出・リクエストサービスだけで満足している人も少なくない。(III-3-(1)-イ)

有川浩の『図書館戦争』をよんでモエモエした手合いが,ほんとうの現場へ出たらおどろくだろうなぁ。協会は,ほんとうの現場の政策課題にはまったく役に立たず,日野伝説の首領さまも,もはや…