書物蔵

古本オモシロガリズム

皓星社古本市の顛末

今月10月は怒涛の月だった。というのも上旬には小千谷出張、長崎出張、ズーム講演、図書館総合展及び明大和泉デートなどが重なり、そしてわちき的には文化祭である皓星社古本市もあったから。
なんとかなるだろうとは思ったが、いちおう古本準備を散発的にしていたところ、兵務局さんが乗り気になって参加してくれることになり、結果としてこれがとても当たったように思う。
火・水曜の総合展の前後から、古本屋敷及び本宅で重複本の発見につとめ、一箱分を抽出。去年の古本在庫3箱分なども一緒に陳列した。

怪しげな古本人脈による品揃え

一方で、怪しげな古本人脈を駆使し、8人分の古本が出品された。わちき、オタどん、Tさん、Sさん、Fさん、森さん、金沢文圃閣、そして兵務局さん。Iさんあたりにも頼むべきだったかしら。
兵務局さんが数的にいちばん多く本を持ち込んでくれた。わざわざ筋斗雲で持ってきてくれた際には、遠路はるばる、と嬉しかったね。わちきの筋斗雲と並んでた。彼は本の縛りも堂に入ったもの。さすが。

これも兵務局さんの指摘だけれど、これだけ同じような方向の古本人脈でも微妙に品揃えがかぶらなかったのもオモシロかった。

オタどんのトンデモ本

金額的には実はオタどんのトンデモ本がいちばん売れた形になってたと思う。まぁ集計は店番をしてくれたKさんに聞かないとわからんが。どうやらネット民のナカネくんさんが結構買ってくれたらしい。

一日目

帝都高速度交通で行く。あそこ九段下駅飯田橋寄り出口が意外と近いんよ。行ったらすでにKさんが準備万端整えておいてくれていた。早朝から準備してくれていたらしい。
10時開店なんだけれど、10時は新刊安売りのすずらん通りのほうも開店とて、トチゲキせねば、後はよろしくとてSさんと勇んでエレベーターに載ったら、なんと入れ違いですでに3人、皓星社古本市にトチゲキ組がいて(゜o゜;びっくり。神保町としては辺境の皓星社古本市に来る熱心党もいるんだなぁ。


すずらん通りを一回りして戻ると、Tさんが来ていた。森さんも出現し、Sさんも戻ってきたので、んではみんなで高円寺古書会館へ出張るべぇかとて水道橋駅よりE電に乗る。この駅を使うのは十数年ぶりではないかしら。以前はよく使ったものだったけれど。そもそもHさんと友達になったのは、ここの改札ですれ違ったからだったような。もうウン十年近く前だなぁ。彼はその後、小説主人公のモデルになり、いつも講義の最初で言及している。それはともかく。
高円寺では残念、全然拾えずそのまま戻ろうかと思ったが、思い立って自分だけ離脱し、古本屋敷へ戻り、筋斗雲で再出撃。というのもTさんが足の調子がイマイチとて、車椅子がわりにもならんかと。
戻ったらなんとKさんが出現していて(・o・)びっくり。演博など東京市内を徘徊していたオタどん、K沢ブンポ閣も出現し、Tさんを含め近代出版研究所の西日本支部勢ぞろい。8人でいつものお店を取ろうとしたら、その人数だと入れぬとのことなので別の店を。
それから移動して盛り上がる。

二日目

筋斗雲で行く。サイン本を創ったりしていたら、図書館学系の人が来たというので、お店へ呼ばれてちょっと話す。朝からお客さんが来て「兵務局さんは?」という。女性もいたので驚いた。兵務局には女性の隠れファンもいたのか……(・o・) いやサ、この後も若衆はほぼ全員、兵務局系統のお客さんだと判明。


昼過ぎから近くの図書館で用事なれば、これもまた久しぶりに行く。アメリ憲法学の最新知見がとても役に立つが、古本市片付けのため早退。
戻ったらまだ結構ちらほらお客さんが来ていた。5時すぎに撤収。前の日に入れなかったお店を今度は6人で予約して入る。所要でKさん来られず、Tさんはお店のおにぎりを持って渋谷からバスで帰るとのことだった。ハロウィン騒ぎで渋谷大変とのことだったが無事乗れたとのことで皆安堵す。Iさんに近代出版研究所叢書の新企画について提案を受く。

わちきの買ったもの

1日目、すずらん通りのブックワゴンで勉誠出版のとこから、16000円する本を半値で買えたのがよかった。この本、わちきの不得意な前近代の中朝などアジアの書籍流通についての論集なんだが、参考には必要だから。義弟が新刊でぽいっと買ってたのを見たというのもあるけどね。
2日目は千代田図書館で野暮用。お話自体はオモシロかったんだけれど質疑応答で消耗してしまう。それで離脱して片付けに戻る。片付け後、売れ残っていたら買おうかと思っていたものを兵務局さんに大いに勧められ、購入したのがこちら。


『集古会誌』揃いが極美で低廉であったのが目玉。いま日本の古本屋にあるものは1冊2500円してるね。