書物蔵

古本オモシロガリズム

村井佐造のプロフィールが判明した

2点発行を確認されている雑誌回覧会がらみの単行書のうちの1つ、
村井佐造『回読雑誌・貸本業実地案内 : 附新古書籍雑誌業早わかり』(古典社, 1935)
の著者は復刻解題にても不詳となっていたが、ようやくわかったよ(´・ω・)ノ

西成区では松通り一丁目の第一書店の村井佐造は大阪の業界の長老であったが、去る三月十五日に八十歳で逝かれたばかり。
※〔氵奠;テン〕水荘主人「大阪古本屋探訪(下)」『日本古書通信』40(5)p.8-9(1975.5)

この記述によれば、1895(明治28)年生まれ1975年3月15日没ということになる。あわてて架蔵の『昭和18年7月末日全国古書籍商組合連合会現在組合員名簿』を見たら、

西成区柳通二ノ六

にいたとも判明。
いまネット情報を見ると、大阪古書店ネット(http://www.osaka-kosho.net/shop/)に第一書店なる古本屋があり、同じ住所で住所でポンに、村井達平なる人がいると判るから、これはもうもう…

*追記

この村井佐造、このパンフが復刻されるまで長かったし、実は大正時代に大流行りした「雑誌回覧会」「雑誌会読会」のノウハウ本なんよ。日本にほぼ1点しかーほんとはもう1点京都ででたーないもの。
この人のプロフィールがこの日この時、さる場所でわかったのはなぜかといへば。
実はこの週に日本古書通信のデジデジがやうやっと某所で公開されたからなのだ。
ん?
そんなんもうとっくのたうぢゃんかってか。
さうなんぢゃが、戦前分はまだ、戦後分も1970年ごろまでぜんぜん入ってなかったんよ。
実は戦前の事情や戦後混乱期のことを知れる一番面白い時期がやうやっとデジデジになったといふわけ。
127億円でデジ化したのはもう何年も前なんだが、かういったキラーコンテンツがまだまだなんだよね。