書物蔵

古本オモシロガリズム

近代文学研究法の本に出版文化と書誌学の項が

こんな本にこんな記事が。

メディア・出版文化論 / 五味渕典嗣

ここで五味渕氏は、牧『伏字の文化史』と大澤『批評メディア論』を手がかりに議論を展開しているが、ちょっと面白い記述が。
文学「制度」の意識化には「書物というモノ自体から出発するに如くはない」としつつ

ここに近代出版史研究との接点が生じるわけだが、その際、人的なネットワークの面をふくめ、媒介者(メディア)としての浅岡邦雄が果たした役割は特筆に値する。(p.123)

ここのくだりには、浅岡先生の主宰せる「出版法制史研究会」暗示されているのだらうなぁ。1980〜90年代、布川文庫における布川研究会が出版史研究に与えた影響―ちゅーか「場」の機能―とおなじやうな機能を法制史研も果たしたのだらうなぁ…
出てくる本はほとんど全部読んだが、次のは見落としていた…

新聞小説の時代―メディア・読者・メロドラマ

新聞小説の時代―メディア・読者・メロドラマ

あとこの本には

書誌学 / 清水幸次

もあり、

  • 夏目金之助 著. 漱石全集. 第27巻. 岩波書店, 1997.12. 699, 133p ; ISBN 4-00-091827-3 :KH426-E32 内容細目 蔵書に書き込まれた短評・雑感. 印譜. 補遺. 単行本書誌 / 清水康次 著.

に発行部数などが記されてゐると。