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古本オモシロガリズム

「原課」(げんか)という用語および概念

「原課」(げんか)という言葉。
ウィキペには立項されていないが、「官房」の対概念としてでてくる。

なお、官房を除く各局、各部の建制順上の筆頭にある課(筆頭課)は、各局における人事・文書・会計等の総括管理を掌っており、各局における官房の機能を有する。官房、筆頭課に対して、実際の行政事務を掌る各局、各課は「原局」(げんきょく)、「原課」(げんか)と称される。
官房と原課からなる行政組織の編成原理は、国の行政機関以外でも国会や裁判所、地方公共団体等の公的機関にはほぼ必ず存在するが、官房という名称は用いられず、公室(知事公室、町長公室など)・総務部・庶務部・政策企画部など、様々な名称が用いられる。しかしこうした公的機関においても、国の行政機関の官房に相当する部署で行う業務を「官房系業務」ということがある。

Googleブックスを検索すると、1950年の事例が見つかる。

技術振興施萊関係各原課は総務部技術課と連繋し、
通商産業省年報 - 63 ページ

ただ戦前の例がGoogleブックスで見つからんので、戦前はなかったか、口語でしかなかったのかしら。
あゝ、アレを引き忘れとった(^-^;)

実は局内におきましても生産業者を代表する生産担当原課と需要者を代表する需要原課とありまして、
19 - 参 - 通商産業委員会 - 閉8号 昭和29年09月17日 高見澤二郎  通商産業省軽工業局日用品課長

他の省庁が使ってゐる例がしばらく後になるので、もしかしたら、通産省あたりで使いだした用語が他省庁に広まったものかもしれん(゜〜゜)