「巻号ナイト」といふイベントがあったらしい。タグ #巻号ナイト もある。しかし、巻号についてのシンポてふは史上初ではあるまいか(゜?゜) どこが主催だったのだらう(。´・ω・)? URL
むかしからみんなが疑問に思いながらも、てきとーにうっちゃらかしておいた普遍的問題の、手がかりがすでに昭和63年に曽根先生により解かれ始めていたということがわかった。さらにびっくりなのは、かきかけ
概念整理
次のように整理できよう。
- 号数表示:何年何月号、何年何月何日号、といった巻号として機能する表示。
- 発行日:法令上の発売日。書店で売れるように法令上なる日。
- 発売日:実際の発売日。実際に書店で買えるようになった日。
事例
巻号:大正15年1月号 発行:1/1 発売:前年12/29
巻号:昭和15年5月号 発行:- 発売:4/13
巻号:昭和21年4月号 発行:- 発売:5/3
「月号」という概念
曽根先生のオモシロきところは、じつは新概念を提唱しちゃってるとこ。
それが「ガツゴウ」なる概念。
これが概念として立つ、ないし立って有益な由縁ハ。
通号でも、巻・号でもないシリアルの概念が特に日本の非学術雑誌(一般雑誌、業界誌などで)成り立ちますよ、という点である。
あるのに概念がないので、見えないようになっていたのが「月号」である。
通号 例)400号
巻号 例)1巻4号
年月号 例)昭和13年4月号
増刊 例)増刊第2号
固有名 例)野依社長出獄記念新活動号
もちろん、かうして事例を一覧すれば、増刊号や固有名号も別にたててよさそうなわけであるが、増刊は図書館界では単行書に回収される(ってかどっちにも回収されず未収集になる)し、固有名は、「特集名」といったものに回収されていく(これの採録は都立OPACが熱心だった)。
曽根先生提唱のガツゴウは、基本月刊誌だった戦前から昭和30年代までの雑誌についてうまくはまる(もちろん週刊誌時代も「月日号」といってもよい)。西欧学術誌流の、巻・号でもなく、法定発行日(≒実際発売日)でもない新概念であるところがミソ。大抵、発行日と混同して理解しようとして失敗する、というのがパターンだったように思う。