書物蔵

古本オモシロガリズム

地方出版(物)への気づき

(八)五十頁以下の小冊子多し。(九)地方出版物多し。(十)非賈品、または、五十銭以下のもの多し。以上の傾向は三年後の今口でも大甜皆てはまるが

事贲に於て大した問題となるべるから、寧ろ地名を省いて發行書^の名だけを目錄に載せ、地方出版の物だけ地名を書くことにしたら良からうとする埸合でも地名だけは存して近くのが常である。田中敬『和漢書目録法』1939 40 ページ

拙エントリにしては反応が妙に良いので追加で調べたら。地方出版者・物にあたるものは近代初頭からあったんだけど、それを「地方出版」という表現形で意識化したのは、戦前の方言学(民俗学国語学へ分化)や図書館学(の目録屋)だったやうで。昭和前期のことぢゃ。

戦後は殊勝にも昭和37年に国会図書館が調査をしたのが地方出版論の嚆矢といへやう。おそらくこれハ、かの青木実のさしがねにちがひない(σ・∀・)