書物蔵

古本オモシロガリズム

川島幸希「『月に吠える』の論文」を読む

土曜深夜に記す

けふ(土曜)帰ったら古通がきてた(・o・;)
さっそく、昨年末に予告されていた記事を読む。

牧氏は『伏字の文化史』の『月に吠える』に関する論考で、『月に吠える』初版は内閲で削除になったんだと唱えていた。
でも、一昨年の夏に初出論文を読んだときにも、

ただわちき思うに、かならずしも内閲を想定せんでも、フツーに2/12に製本済みが納本(=2/15発行予定)されたと想定しても、説明がつくと思うがの(=゚ω゚=)
http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20130910/p1

と思っとったんだけど*1、川島氏もおなじ想定で。
ただ、さすが川島先生は(わりと決定的な)証拠を持って来とるウン(*-ω-)(-ω-*)ウン
にゃんとΣ(゚◇゚;) 月に吠えるの装丁担当だった恩地コウシロウが、自分が2月12日に納本を郵送に出したよ、と自分の日記に書いているさうな( -Д-)ノ
本人の日記「愚人日記」が『月映の画家たち : 田中恭吉・恩地孝四郎の青春』田中清光 著.(筑摩書房,1990.12)にありと。
経緯の想定は、川島氏が書いたものとわちきと同じでした(;^ω^)
ただ、わちきは文学研究に暗いので、恩地のことに思い及ばんかったです。みんなして、永田(秀次郎)警保局長のはうばかり探索すてすまったc(≧∇≦*)ゝ
しかし、装丁家は本のメーカーの側だから、納本事務を行うことも、あるのね。まあ仲間内だから適宜のそちだったかもしれんけど。
ただ、著者、出版者、編集者、検閲側のほかに装丁家の残した記録を参照するといテもっあたんだなあ、とひたすら感心。これは他のバヤイにも参照すべきだねぇ(゜〜゜ )

*1:内報によれば国会図書館の中の人も(笑)さう思っとるてふウワサがあるといふ(σ^〜^)