書物蔵

古本オモシロガリズム

大阪屋号書店とは

前から興味のある出版社に大阪屋號書店がある。
で。
2年まえにこんなのを買ってしまっていたりもする…
満支典籍攷 / 植野武雄. -- 奉天大阪屋号書店, 1944 http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20060729
大昔から、この、大阪屋号書店はいかなるものにや、といぶかしく思っていたのだけれど、簡潔に説明した文章には一度もあたったためしがない。
じゃあ、いま、ここで、このわちきが、書いてしまえとゆーことで。
久々の出版史ネタ。
といってもタネがなけりゃあ書けません。
実は仕込んであるんですよタネを。
ある方に、「この人は大阪屋号書店の人なんですよ」と、ある人物についてずっと以前に教えられていたんだわさ。けれども、しばらくうっちゃってしまっていたのであった(^-^;) んで、その人の著書を見てみた。

大阪屋號書店について

それによると明治38年春に営口(遼東半島の付け根の港町)で書店を開業したのが最初という。店主が、本屋をやろうと発願したのが大阪だったことと、当時の日系商社の社名に「○○号」というのが流行っていたから、「大阪屋+号」ということになったのだそうな。いまある取次ぎ「大阪屋」とは無関係だねぇ(大阪屋は1949年9月日本出版配給株式会社の大阪支店を母体として設立)。
新京、奉天などに大阪屋号書店チェーンを展開し、大連に本店を構えるまでになる。そして1910(明治43)年ごろ、東京、呉服橋に進出。
いまNDL-OPACを手がかりにwebcatも確認すると、1913(大正2)年あたりから出版活動を始めたらしい。
もと大陸の書店だったことをテコにして、中国もの、満洲もの、ロシアものなど大陸の文化がらみの企画が多い。1930年代には、大阪屋號滿鮮卸部があったように(在庫目録が残っている)、取次ぎも始めていた。
大阪屋号書店の歴史は3期に分けられる。
まず、大陸で多店舗化した書店時代(1906-1910)、東京に進出し、多角化した出版社時代(1910-ca.1945)、戦後の囲碁出版時代(ca.1948-ca.1964)
戦後、囲碁将棋専門出版に特化した理由は、2代目の趣味が囲碁だったからだねぇきっと。
え? ある本ってどの本ってか?
それはね…(かきかけ

追記()

いやいや、どっかでちょっと読んだけどどこだっけと思っていたら、紅屋さんとこ(http://d.hatena.ne.jp/beniya/20080201#)に書かれてたから思い出した。たしか少し書かれてた覚えが。でもそのほん、今探したけどみつかんないよ~(´・ω・`)