書物蔵

古本オモシロガリズム

ちいさなとこのおおきなもの

日経12/16(日)にこんな記事が!

明治以降の雑誌記事を検索(フロントライン)
 皓星社(東京・杉並)は二〇〇八年四月から、明治時代から現在までに刊行された雑誌記事を検索できる「雑誌記事索引集成データベース(DB)」の運用を始める。(略)
料金は同時にアクセスできる人数によって異なる。同時十アクセスの場合、大学・教育機関向けが四十八万円、公共図書館向けが二十四万円など。

記事索引、というのは明治年間より提唱され実践もされてきていながら(稲村徹元『索引の話』)、大規模でジャンル横断的なものは結局、1948年からの国会図書舘の「雑索」を俟つしかなかったものである。
大きすぎる図書館でもよくなしえないことが、ちいさな出版社でできてしまうとは(+o+)
ちなみに皓星社については小島清孝『書店員の小出版社巡礼記』に記事があった。数人の出版社みたい(・o・;)
わちきがいつも不思議なのは、1948年よりまえのことを材料にしないといけないような諸学問、人文・社会系の学問に従事する数百万の人々が、なぜにもっとビックリしてさわがないかということだ。
日本の学問は教科書の暗記が主だからといわれればそれまでだけど、おそらくこの先、数十年レベルでこの皓星社「雑索」は、かならず絶対参照しなければならないツールになるはずですぞよ。
大きすぎる図書館の「雑索」は、1995年から量的拡大を果たしたはいいけど、主題標目(分類)という「専門性」ってやつに逃げる口実をみずからつぶしちまってるから、こーいった民間のサービスが十分成り立つことになってくると、理論上これはかなりヤヴァイことになってくるよね(・∀・) にしても索引官僚が逃した魚は大きすぎるということかしら…(参照 http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20060619 後半)