書物蔵

古本オモシロガリズム

諸岡存は、「そん」か「たもつ」か

日本女性に「みづら」導入を唱えた「東洋精神研究所」の主幹にして反ユ団体「大直会」の主導者、諸岡さん。神保町のオタどんと「しょし・せっしょん」を展開中(^-^*)
うーん(゜〜゜) やっぱり、名前の読みは、「たもつ」のような気がしてきた。
というのも、なんかトンデモなことでも書いてないかと、『茶』(1943)を調べてみたら、奥付の著者ルビが、「もろおか たもつ」とあったのだ(・o・;) 本文にはトンデモなことはみあたらず(´・ω・`)
けど、もっと重要なのは、おなじ『茶』の1949年版。なんとおまけで著者の自伝(部分)と奥さんと友人の回想記がついている。奥さんによれば、大空襲(S20.5.25)で家や蔵書を焼いてしまったそうな。そして、それで意気消沈したのか、9月5日に68歳でなくなったのだと(何年かが書いてない)。

没年は1947年あたり

数えの68なのか、満68なのかが不明。数えとすれば、1946.9.5となるし、満年齢とすれば、1947.9.5となる。なんとなく、満年齢のような気がするが根拠なし。
友人、ってか後輩の上野, 陽一 (1883-1957) ‖ウエノ,ヨウイチは、諸岡存は明治12年5月生まれと書いている。オタどんも参照していた『大衆人事録』(S18東京編)でも、諸岡の生年月日は、M12.5.25となっている。
諸岡, 存 (1879-1947) ‖モロオカ,タモツ
というとこでせうか。

ほんとにトンデモなのかなぁ?

どうもこのヒトの業績として有名なのは、お茶の効能をはじめて科学的に説いたというところにあるらしい。じっさい、死後ずっとたってから復刻されたのが茶の本であった
茶経評釈 / 諸岡存. -- 2版. -- 出版科学総合研究所, 1977.10 (どうやらこれに諸岡自伝がついているようなのだが)
書いたモノを読んでいるかぎり、みづらモエとか反ユダヤとかのトンデモ性がよくわからない。
けど、後輩の上野陽一が、人事録に「趣味演説」となっているように、演説がうまかったと証言しているところは、団体主催者としての才能を語っているような気も。

「大直会」のヨミは「おおなおしかい」か

諸岡が四王天, 延孝 (1879-1962) ‖シオウデン,ノブタカ(軍人)らと昭和19年10月末にはじめた「大直会」だけど、ヨミがわからんかった。「ダイジキカイ」「おおじき会」かと思っていた(^-^;)アセアセ
そこで日国を、漢字索引から調べてみたが…
「大直」だと、「おおなおし」と読んで、意味は2つ。土蔵の壁を直すことと、遊郭に居続けること。でも、これは意味がちがう気がする。
「大直毘・大直日」で「おおなおび」。「凶事を吉事に変える力」またその神とあるから、こっちじゃないかな。昭和19年10月とくれば、B29が爆撃開始する前の月。
「おおなおし会」とか「おおなおび会」とか読むのがよさそうな気がしてきた。

追記 おおなおび会?

すくなくとも、「ダイチョク会」(オタ説)とか「おおじき会」(わちき説)ではないと思われ。
「おおなおし会」と読ませて、意味は「おおなおび(大直毘)」、つまり凶事(戦局の悪化)を吉事(戦勝)に変える力をあつめる会と理解するのがよろしいかと。もしかしたら、「おおなおび会」だったのかも。