書物蔵

古本オモシロガリズム

人物書誌から生方敏郎の年譜をさがす(承前):オタどんへささぐ

・人物書誌索引 / 深井人詩. -- 日外アソシエーツ, 1979.3
これのp.51につぎの著作一覧があることが載っていた。(この『人物書誌索引』には続きが2冊あり、それも見たがそっちには見当たらず)
斎藤夜居生方敏郎著作目録(抄)」『愛書家くらぶ』(6)(1968.1)p.48-49
これは斎藤ヨズエがやってた個人誌だね。
・愛書家くらぶ / 愛書家くらぶ発行所. -- 愛書家くらぶ発行所, 1966-1969
1号(昭41.5)〜10号(昭44.9)
関東圏では、国会、鶴見大、近代文学館といったところが持ってるみたい。定番の、
・日本近代文学大事典 / 日本近代文学館編 ; 第1巻 - 付録. -- 講談社, 1977
も見てみると、紅野敏郎が生方の項目を執筆していて、それにも参考文献としてヨズエの著作目録が引用されているが、こっちはおなじ『愛書家くらぶ』の(1967.9)の書誌も載ってるから2回ぐらいの連載で載ったらし。
発行年だけしかわからんので、日本近代文学館のサイトで号数を再検索しようとしたら、さきに神奈川近代文学館の所蔵情報がひっかかって、そっちをみたら(5)であることがわかった。各巻の巻号・出版年月などの情報は、webcatにないことが多いんだけど、所蔵館のOPACで確認できることもある、という裏技。
ということで、とりあえず、

斎藤夜居生方敏郎著作目録(抄)」『愛書家くらぶ』(5)〜(6)(1967.9〜1968.1)

が、生方の著作年譜もどきであるらしい、ということがわかったo(゚ー゚*o)(ノ*゚ー゚)ノ

ないものを「ない」といえるのは本当の専門家だけ

あることを証明するのは可能だけど、ないことを証明するのは不可能にちかい。
それでも悉皆調査や長い経験などで「ない」と言える人たちを「専門家」という。
で。
われわれシロウトは、専門家が「ない」と書いたものを見つけられれば御の字なのだ(^-^*)
で、文学オンチのシロウトたるわちきは、それを見つけちゃったのだ(・∀・)
現代文学研究 / 長谷川泉. -- 至文堂, 1986.11 『国文学解釈と鑑賞』別冊
これのp.150に上木敏郎という人が生方敏朗研究についてのまとめを1ページ分書いている。

今のところまだ本格的な年譜、著作目録・参考文献目録の類は出ていない。
生方研究はいわば未開の荒野に鍬を入れるような困難を伴うが、単行書はもとより初出の新聞雑誌などに当り、自力で年譜・著作目録・参考文献目録を作成する位の覚悟で臨めば、必ずや成果がえられるにちがいない

とある。
あ、そうそう。
・年譜年表総索引 / 日外アソシエーツ株式会社. -- 日外アソシエーツ, 1998.5
とこれの続きにも見当たらなかったから、すくなくとも2005年(つづきの収録範囲)まではないとみてよいのでは。