新たに判明した，読書会の自由論争と戦争責任論争を加え，ローマ字闘争の年代を訂正す。
いつかこの論争すべてを概観した文章を書きたいもの。
もちろん，わちきが論争に認定したということは，論争のどちらにも一理あるということじゃ。
| 議論名（*は仮称） | 年代 | 図式（私の見方） | 有名度 |
|---|---|---|---|
| セキュリティー論争 | 1906 | 末松謙澄（ハイカラ紳士）vs.三宅雪嶺（日本主義？） | ？ |
| 主記入論争 | 1932− | 日本目録法vs.英米目録法 | ◎ |
| 附帯施設論争 | 1934 | 中田邦造（館界）vs.松尾友雄（文部省） | ◎ |
| 読書会の自由論争* | 1943 | 中田邦造（田舎派）vs.渋谷国忠（都会派） | ？ |
| 読書会の指導性論争* | 1943 | 中田邦造（館界）vs.矢川徳光（教育学） | ？ |
| 国立+国会反対論* | 1947 | 岡田温（日本土着）vs.GHQ占領政策 | △ |
| 図書館学の学術性論争 | 1952- | 司書課程教員の自己弁明 | ◎ |
| 図書館の中立性論争 | 1952-54 | 有山粔戦前派vs.戦後派・進歩派 | ○ |
| 書誌学は圕学の婢* | 1955 | 日本書誌学者vs.米国流図書館学 | △ |
| 図書館法改正反対運動 | 1953-63 | 戦前派vs.戦後派 | ◎ |
| 『中小レポ』への反論* | 1960s | 石井富之助（ストック派）vs.貸出派（フロー派） | ？ |
| ローマ字闘争 | 1962-65 | 国会組合（訓令式）vs.国会館長（ヘボン式） | △ |
| 日本レファレンス論争* | 1963,80,86 | 館界主流（貸出派）vs.志智嘉九郎（レファ派） | △ |
| 読書会の自由性再論* | 1965-66 | 有山タカシ（邦造系）vs.渋谷国忠（？派） | ？ |
| 読書案内位置づけ* | 1965-1968 | 小田泰正（理論派）vs.前川恒雄（現場派） | △ |
| 戦争責任論争 | 1966 | 福田誠（戦後派）vs.弥吉光長（戦前派） | △ |
| 国会館長天下り反対運動 | 1970s | 国会組合（理想派）vs.55年体制（現実） | ○ |
| 図基法案反対運動* | 1981-82 | 高橋徳太郎（永田町）vs.業界多数派（草の根） | △ |
| 「館員=労働者」論* | 1983 | 木村隆美（新左翼）vs.図問研（旧左翼） | ？ |
| 学情批判* | 1983- | 考える会（新左翼）vs.上田修一（学者） | ？ |
| 司書よ人事異動せよ | 1997 | 伊藤浩（事務系）vs.司書系 | △ |
| 「図書館読本」批判 | 2000 | 本の雑誌（一般）vs.上田修一（学者） | ？ |
| 運動は何を残したか | 2001-03 | 薬袋秀樹（行政系）vs.大沢正雄（運動系） | ○ |
| 選書ツアー論争 | 2001-03 | 細谷洋子（柔軟派）vs.図問研多数派（原理派） | ○ |
| 歴史認識論争* | 2005 | 関東学者vs.関西重鎮 | ○ |
| 指定管理者論争* | 2005 | 小林是綱（僧侶）vs.業界多数派 | ○ |
注記
？は未調査・まだ無名 △は一部で知られている ○は知られている論争 ◎有名
（カッコ）内は，その論争に限った立ち位置。ゆえに同一人物でも論争ごとに異なる。
追記
Ver.4.1）運動は何を残したか(2001-03) 読書会の自由性再論(1965-66)
Ver.4.2）セキュリティー論争，選書ツアー論争を追加。運動は何を論争の都立系を行政系に
