書物蔵

古本オモシロガリズム

「國會圖書館の話」(『書物の眼』より)

アメリカには図書館がたくさんあるが)そこで日本には圖書邢があるでしようか,もちろんあります。しかし悲しいことに数も少いし書物も少ないのです。百萬冊近くもっているのは一般に読ませる圖書館では上野圖書邢一つでしょう。日本には今まで圖書邢がそまつにされていました。しかし近頃は朝日ののぼるように盛になりました。学校にも町にも村にもどんどん出て来ました。(略)
 ところで三年前に國會圖書邢が出来ました。本当の名は國立國會圖書邢です。もとの赤坂離宮でやっています。こんな立派な室でこんな美くしいシャンデリヤの下で本の読める圖書館は世界中にありません。戦後日本で出来たものの中では一番すばらしいものの一つです。今は東京名物の一つです。上野の動物園で蔵を見てから次にこの圖書邢を見学にくる人が多いと人がじょう□んをいう位の東京名物です。(略)
 この圖書邢は何をする所かというとう,すこし込み入っています。国会のために法律関係の調査をすることと一般国民のための圖書邢であることとの二つが主ですが,(後略)([昭和]26年10月)

う〜ん,戦後民主主義