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古本オモシロガリズム

指定管理者制度

懐古的な当ブログも,めずらしく時事を。朝日新聞の朝刊,文化総合欄に「どうなる公立図書館」で指定管理者制度が。
山中湖情報総合館(山中湖村立図書館のこと,昨春開館)がまずでてきたんだけど,館長さんは小林是綱(コバヤシ・ゼコウ)。
かなり前からいろいろやってる人なのに,自分の調べ物にでてくるまで,全然しりませんでした。図書館記事・図書館本には目を通しているほうだけど,業界の言説空間ってのも,かならずしも実態そのままの反映じゃないってことね。
ゼコウさん,こんどは山中湖ですか。やっぱり町村立図書館が好きなんですねぇ。わたしゃ懐古的な保守主義者なんで,でっかかたり,古かったりする図書館がすきなんすが,ちいさい図書館が好きって趣味もアリかと。「中小レポート」ってあったけど,「小図書館のススメ」ってカンジ。
業界内では毀誉褒貶ってとこらしいけど,反対するにしても実は「思想の補助線」としての意義おおいにありかと(「補助線」ってのは『思想の科学』そのまま(汗)。
記事は,この制度のプレイヤーを3つだしてきて(妥当だと思う),三者三様の意見をいわせてる。

  • ゼコウ:意思決定の迅速化
  • 自治体:サービス向上・コスト削減
  • 図協会:専門性・継続性がなくなる

ゼコウ氏は協会の批判に「人々にとって図書館が本当に必要なら,住民らが自分たちでつくるくらいの気概が必要」と反論。
北九州市ではTRC(図書館への納入業者大手)が受けるとも。“石井昭会長は「書籍データベースを構築した経験を,レファレンス業務などに生かせる」と自負する”と。むむむ〜。
書誌の蓄積がリファにつながるというのは,じつは正しい見解だとおもうけど,社内でやってる人たちが全然ちがう(というか接点まるでないと思うよ)からなぁ。どこまで生かせるのか疑問。協会の危惧,専門性への反論としては論理的に正しいが,実態はまた別のはなしだから。
なんかナマグサい話になっちゃった。