書物蔵

古本オモシロガリズム

即売会って何だったんだっけ?

わたしゃ勝手に,end-user(最終消費者)に安く売る会かと思ってたけど,よく考えたらそうでもなかったかも。一般流通論でいう「二次問屋」みたいな機能が公認されてるフシもあるね。組合員でないと出入りできない交換会が一次問屋で,だれでも入れる即売会が二次問屋。むかし,二次問屋ってのが子ども心に不思議でね〜,親になんでそんなものがあるのか,一次問屋があればいいじゃん,と聞いたもんだわさ。ブコフもセドリーさんにとっては二次問屋なわけだ。
だとしたら,セドリーさんたちと,我々一般?の古書マニヤが競合するのもやむをえないってことになる。けど,古書業界の定番の辞書って存在しないからなぁ。このまえ買った本に「ひねる」は載ってタンだけど,「即売会(展覧会)」はあるかな〜?,と思ったら,本体はどっかいっちゃって,函しかみつからないよ〜。
実用本の辞典 / 植原路郎. -- 出版ニュース社, 1964
本体みつかった,けど即売会ないな〜。むかし『古書籍商組合五十年史』もってたんだけどな〜,そこには書いてあると思うけど。ネットに「古本用語集」あるけど語彙がすくなくてちょっと。業界内での個々の商慣行なんかはわかるんだけど,メタレベルっちゅうか,外から見て「それわからない」っていうレベルのコトバが項目だてされてないんだよなぁ。ためしに雛形をかいてみよっと。

即売展(古書の)】 ←展覧会,デパート展,即売会,古書展
複数の古書店が期間限定で共同して開催する小売市場。○○年に××で行われたものが国内初とされる。海外では云々。常設店舗以外の場所が会場にあてられるが,古書組合の会館,百貨店の催事場などが多い。地下街の通路,古書店街ちかくの広場の場合もある。実施主体は参加古書店の連合体であり,××会などの固有名をもつが法人格はなく云々。展覧会ともいわれるが,一般の業種とことなり,展覧品の全てが購入可能であることが普通。百貨店でのものはデパート展といわれる。古書会館でほぼ月刊ペースで行われるものは,特殊性の強い資料物(p.××参照)なども出品され,価格も安めであり古書マニアむけであるが,せどり(p.××参照)行為も公認されているため,非組合員の仕入れ場所としての機能もある。デパート展など,年に1,2回行われるものは読書人や一般人向けであり,価格はほぼ店頭なみ。どちらも事前に一部の目玉商品を乗せた目録(p.××参照)が発行されることが多い。