書物蔵

古本オモシロガリズム

捨てられちゃった『よしあし草』

こと雑誌の保存に関して図書館は信用なりませぬ(´・ω・)ノ

サテ困った事は、先づ第一に予期して居た心当てが外れて了った事であった。といふのは、大正十二年私が京都へ居を移す時、おsの保存を確実にせんがために、郷里播州の××郡図書館へ、よしあし草、明星、文庫、少年文集、その他七百数十冊の書籍雑誌類を寄贈したのであるが、それが大なる失敗であった。播州まで行けば、いつでも容易に借覧し得有らるゝ積りであったのに、豈計らむや照会の結果、先年郡制廃止と共に責任者を失ひ、全く散逸したらしい事が解った。

毛布五十年 / 小林政治 著. 小林産業, 昭和19 <289-Ko124ウ>p.194