書物蔵

古本オモシロガリズム

図書館学は教育か文化か

近代出版史研究はまだ草創期。
ゆゑに趣味人を排斥するのはソンだと友人に言ふ。
柴野先生の本だってその背景には尊敬すべき趣味人(古本コレクター)がゐたからこそ成り立ったのだし。
海後宗臣 著. 教育学五十年. 評論社, 1971 を読めばわかるやうに近代教育史だって明治文化研究会の楽しさから出てきたもの。その「楽しさ」がなけりゃあ海後トキオミだって教育史なんザやらなんだ(´・ω・)ノ
ところで図書館学。
これが変に教育学ないし司書課程(教育)に毒されてしまってをると思ふ。
と、たまたまこんな記述を読んだ(。・_・。)ノ

執筆中にしばしば感じたことだが、《青年の主張》は学校文化、特に教師文化と親和性が高い。よくよく考えると、少年の私が反発を覚えたのは、その「らしさ」の背後に透けて見える教育のまなざしだったのかもしれない。(p.427)

佐藤卓己 著. 青年の主張 :. 河出書房新社, 2017.1. 435p ; ISBN 978-4-309-62500-3 :
社会の再生産ないし維持に教育は必要なれど、教育学や悪い意味での馴致が必要なのかといはれれバさうでもない。