書物蔵

古本オモシロガリズム

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昨夜、友人たちと雑誌史につきて話してゐて、右翼雑誌の一覧は、戦前のは9月発行のアレがあるとして、戦後はどうぢゃろ、といふ話になり、そりゃ、いくつかあるぢゃん、といふ話になり、やはり雑誌の総覧的カタログの成立は総会屋雑誌ヌキには語れぬと一人得心したことぢゃった…
ガメどんが意外に反応しとるので説明すると、戦後日本で新聞雑誌の総覧(悉皆的リスト)は総会屋雑誌や右翼新聞のために発行されたのぢゃ。悉皆リストをつくる意思は出版業界になく、意思はかろうじてあった国立図書館には能力がなかった…。
しかーし。そんななか敢然として悉皆リスト出版に立ちあがった(?)連中がゐた! もちろん日本文化のためでも趣味でもなく、かねもーけのために! といふ意外な歴史を新聞雑誌の総カタログは持っている。あ、いまある『雑誌新聞総かたろぐ』(1978-)は…
昭和53年創刊と、とーっても新しいし、系統はちがうもの。
悉皆リストは作り方に2つあり、ブラックリストホワイトリストがある。戦後は「この雑誌はヤバい」ブラックリストと、「これに載ってたら安心」ホワイトリストの2種類が出された。 『日本新聞雑誌便覧』(1965-)はホワイトね。ブラックもあるけどまた今度
ホワイトリストも、本当に悉皆ならブラックリストに代替しうるんだわさ。で、日本新聞雑誌調査会のビジネスモデルは戦後の発明にあらず、実は同じことを戦前期、展開しやうとした出版社があって… と、これは、完全に歴史に埋もれとるんで、時間のあるときまたね。