書物蔵

古本オモシロガリズム

『超人高山宏のつくりかた』を読了す

森さんにご教授いただいたこの本を読了。このまへのお忍び京都・大阪古本旅行から帰った丸善丸の内店で買ったもの。

超人高山宏のつくりかた (NTT出版ライブラリーレゾナント)

超人高山宏のつくりかた (NTT出版ライブラリーレゾナント)

わちき的には、若き高山先生が、本郷キャンパスの英文学科の図書全部をカード化していくところにキョーミがあったもので。
若き高山先生が徒手空拳で、英語圏では学部生がみな知っているようなシステムや概念を再発明していくところがオモシロ。
ただ、読んで思ったのは。
やっぱり学問(でも仕事でも)一生懸命(or楽しそうに)やっていると、モテるのだなぁ、ということ。家族が二つもあって、高山先生はたいへんそうである。いやサ、わちきも若きみぎり似たようなことがあったので(^-^;) 人間というものはフシギ(というかご都合主義的な)ものであることよ(*゜-゜)

観念史の居場所

けど、これを読んでちと認識を新たにしたのは「観念史」というディシプリンについて。
これ、ウィキペの英語版を見ると(日本語版はむたむた)

観念史とは歴史学の一部門で、人が創る観念がどのように表現され保存され遷移するかを通時的に扱うもの。The history of ideas is a field of research in history that deals with the expression, preservation, and change of human ideas over time.
知の歴史の姉妹領域、あるいはその中での特定アプローチである。The history of ideas is a sister-discipline to, or a particular approach within, intellectual history.
観念史に属する著作は、哲学史科学史文学史を横断的に研究した結果であることが多い。
Work in the history of ideas may involve interdisciplinary research in the history of philosophy, the history of science, or the history of literature.
スウェーデンでは1930年代から大学の専攻になっていたが、それは文学研究者ヨハン・ノルドストームがウプサラ大でこの新学問の教授に任命された時から始まる。
In Sweden, the history of iddeas has been a distinct university subject since the 1930s, when Johan Nordström, a scholar of literature, was appointed professor of the new discipline at Uppsala University.
今日では各国大学にこの分野の専攻があるが、大学院に置かれるのが普通である。
Today, several universities across the world provide courses in this field, usually as part of a graduate program.

とゆーことらすぃー(*´д`)ノ
ところで、このジャンルを総括する本を、既存の図書館分類にあてはめるとどーなるか?ということに疑問がわく。

  • 西洋思想大事典 NDCで130.33 西洋哲学辞典

にゃんだかヘンテコなような…。
じつは、もし、ほんたうにウィキペの英語版がいふやうに「哲学史科学史文学史を横断的に研究」するものであれば、それは、NDCでいう、1類、4類(5類も?)、9類を包括しているわけなので、この場合、全体(およびその他)の項目である0類にブチこむか、あるいは、全体の歴史である2類におくかの、どちらかが論理的には正しいということになる。

(かきかけ