書物蔵

古本オモシロガリズム

板, 祐生(いたゆうせい1889-1956)の伝記を読んだ。

今回の関西遠征でこのような本を得た。
●『祐生人と芸術:孤高の版画家』市道和豊 京都:室町印刷 2009 82p.
さらりと読む。ひとことで言って、伝記である。祐生には後半生の版画家(特にガリ版)と全生涯の玩具・紙物コレクターで有名らしいのだけれど、この本はどちらかといえば版画家のほうに力点がある。でもコレクターの前半生も書いてあって、三田平凡寺斎藤昌三の、趣味と研究論争にまきこまれて(中立だった)という話なんかもオモシロ。
いま、NDL-OPACなど見ても、すぐに出ないね。ってかこの本はどの図書館も持ってないのだなぁ。これは買って得した(゚∀゚ )
ちっと前、日中・太平洋戦争期の宣伝ポスターに興味を持って以来、祐生のコレクションに興味を持ってきたのだが、まだその全貌は目録として出てきてないね。
でもこんなものをネット上に見つけた。オモシロし。
板祐生人脈図(1999.9.10河上進
 http://www.showa-corp.jp/toshakan/essay/shim/shim07.html
あっ(’0’*) この図の作者お名前は(σ・∀・)
かように重要なる「祐生出会いの館」だが、ネット上でいまいちプレゼンスがないのは公式HPがないからか?
●南部町観光協会祐生出会いの館 (半公式HP?)
 http://www.town.nanbu.tottori.jp/p/kyokai/tenji/
そういえば、この前東京堂でみた貴志俊彦氏の新刊本に言及されていたような。
でも、結局んとこ、これにつきるかも。
●「尋常小学校分教場の趣味宇宙:板祐生」『内田魯庵山脈』山口昌男 晶文社 p.351-360
これはコレクションを主眼に書いている。引き札、ポスター、絵葉書なんでもありそう… ホ、ホスィ〜(´ρ` )ヨダレ
ん?(・ω・。) 久々に書誌が2つもついたエントリになったでし(´∀` )

追記

はてなキーワードをみたら、出会いの館がもう5年以上まえから立っておって、南陀楼さんがなにかにつけて発言している。
してみると、南陀楼さんにインプリンティングされていたのかも(^-^;)