書物蔵

古本オモシロガリズム

伊号潜水艦でドキュメント・デリバリー(大日本帝国にBUNSOKU! 3)

注文した<大東亜図書館情報学短歌集>*1『海表(かいひょう)』が届くのを待っているところ。('-'。)(。'-')。ワクワク
で、ちょっとこの歌集について調べてみた。

前歌集〔『海表』〕は、斎藤茂吉先生のお勧めに従ひ、第二次大戦下のドイツにおける私の特異の使命を対象にした海外の歌を中心に編集したのであったが、(『海彼(かいひ)』柏葉書院1974 あとがき)

すごい! 大戦下、第三帝国での文献収集を中心にした歌集って、そんなものがこの世にあったとは!(・o・;)
十進分類大東亜戦争勝利!」に次ぐ大発見*2といえませう。日本ドクメンテーション史の濫觴ともいふべき乎!
それもさいとうもきち先生が勧めたというのも、すごいね(゜〜゜ )
あと1冊「日本の古本屋」にあるけど、わちきが押さえちゃおうかしらん(・∀・) もちろんせどりor交換用。図書館情報学徒に高く売りつけるのじゃ!`・ω・´)oシャキーン(2008.4.7追記:あっというまになくなった) 

これは大日本帝国が大戦中に書誌配信サービス及びドキュメントデリバリーを始めたことを明らかにする歌集だよ

と、ジョーダンのようなほんたうのことを言って(^-^;)

大東亜図書館情報学短歌2首

第二次世界大戦下極秘の内に潜水艦による日独連絡が企てらる。その潜艦三隻の中、日本まで無事帰航したるあ一隻のみ。その一隻なる伊号潜艦8号の生存者、桑島整三元大尉をゲストとして昭和四十三年三月二十七日夕、赤坂プリンスホテルにネービークラブの会合あり。われまた招かれて大戦下のわが学術文献輸送について語る。(五首)(『海彼(かいひ)』p,84-86)

ちなみにこのイ-8号潜水艦は昭和20年に戦没している(ネット情報)

この独逸の写真に若き姿残す兵らはやがて沖縄に沈みき

と、犬丸さんも悼んでいる。

独逸より戦ふ日本に文献をわが託したる艦も沈みぬ

これはイ-8とはちがう潜水艦のことをいっているのだね。結局、日本へは着かなかったのだなぁ(*゜-゜)

文献をわが託したる潜艦はジェット機の図面とともに沈みぬ

ということで、せっかく「精選」した学術文献は、日本にたどりつかなかったということが判ったのであった(´・ω・`)

情報探索における教訓

小説・短歌集など、文学作品形式をとる図書の探索がじつがかなりむずかしい。。『海表(かいひょう)』が、<大東亜図書館情報学短歌集>であるなぞと誰が想像できるだろう乎!

*1:「図書館本」をわちき流に拡張した概念。なんとも「(゚∀゚ )アヒャ」な概念じゃありますまいか。

*2:って国会の連中は知っていたのか。。。