書物蔵

古本オモシロガリズム

満洲浪漫派?

金沢文圃閣から購入した、なかなかにレアな、日満文化協会の歴史 / 岡村敬二. -- [岡村敬二], 2006.10 に、いきなりオモシロな一節が…

やっぱりアウトリーチ運動ってのは…

満洲の図書館の多くは、一九三七年一二月、満洲治外法権撤廃に伴い満鉄から満洲国へと委譲されたが、それらの図書館は「満人」に向けての社会教育の任務まで背負わされて活動は停滞する。

あーあ、いわんこっちゃない(・∀・`;)、ってそんなこと言ってもきっちり70年おそいってか(^-^;)
図書館のアウトリーチってのは、本質的にかなりムリがあって(言語の壁、識字の壁、社会階層の壁、読書慣習の壁、教材開発の困難)かのアメリカでさへ、やってみては失敗し、ということを繰り返しているものなのだが(アメリ公共図書館史 / P.ウィリアムズ[他]. -- 勁草書房, 1991.10を読め)、やっぱりロマンの一種ではあるもんだから、浪漫主義的図書館人はやりたくなってしまうもんなのだが…
やっぱり満洲でもやってたのね(・∀・)
満洲浪漫派図書館人???
でも、満人なんてほとんどいない、いるのは漢人だっておじーちゃんも言ってたなぁ(*゜-゜)
で、満洲漢人が自ら澎湃として読書に殺到するか否かという問題はといえば… 
初等教育さえハテナなのにねぇ。よっぽど工夫をこらさないと。
やっぱり教化には映画とかのほうがいいような… 
ってわちきは満映のまわしものかい?
満鉄図書館っつーと、満鉄附属地で日本居留民にサービスしてた時代は話題になるけど、その後の総括っていままであんまなかったような気が。岡村先生があっさりと総括。
こういったソーカツを見ると、やっぱ楠田五郎太の、まずは日本有閑婦人を取り込むというのが正しい戦略だったのでは、と思えてくる。にしても満洲で足取りが途絶えたという楠田はどこへいってしまったのだろう。。。 このまえある資料で、どうやらシベリヤで死んではいないらしいという見当はついたのだが。。。

馬脚が

ところで、この本、自費?出版なだけあって流通MARC(TRCとか大阪屋とか)がなく、各館の分類ぶりをみるに格好の材料でもある。

国会 709.225 NDC(9)

ノ女大 222.5/Oka202641
(略)
四国院 062||O43 0256395
滋県大 222.5/オカ 1034420
東院大 222.5 0107A24941
奈県図情 一般 063-オカム 111129528

にゃんだかこんなにみんなテンデばらばらだと可笑しくなっちゃう
ちなみに国会の事例は必ずしも正しくないですよ