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古本オモシロガリズム

奥村喜和男→情報政策→件名標目???

わちきが熱心に読む数少ないブログのうちの2つが,なぜだか同時に奥村喜和男という人物について言及してをーる。

奥村喜和男ブーム?

奥村喜和男ブーム? まさかね (・∀・)
革新官僚のひとりで,逓信省から企画院をへて東條英樹内閣で情報局次長になった人らし。
悪の情報官・鈴木庫三の上司だったと佐藤卓己『情報統制』(中公新書)にあるというが,すっかり忘れておるわちきであった…。
ネットじゃあんま情報ないけど活字世界じゃ結構な有名人なのだろう。
と…
情報局って… うーん,すごい響きだなぁ。

情報政策

そういえば友人Cがこんなことを言っていたよ…

「情報政策」なんてもんは,民主国家には本来ありえない言葉だ。というのも,情報そのものに政府の御威光を及ぼさせるというコンセプト自体が,民主国家概念に反するからだ。
「情報」+「政策」とか「情報局」がありえるとすれば,それはイラクみたいな独裁国家でしかありえない。
しかるに,民主国家でも「情報政策」は使われておる。あまつさえ図書舘情報学ハンドブックなどでは項目さえ立てられておる。そのこころはといえば…
「情報政策」の実体(意味内容)は,(情報を流す回路の)通信政策にほかならない。

うんうん。
この人は原理的に正しいことを言っている。「じょーほー」ってーと,なんだかスゴイようなありがたいような,流行りのような気分になってしまうけど,むしろ,このまか不思議な言葉に仮託して,発話者がなにを実際には言いたいのかを分析しながらきかないといけない,ということなんだわさ。

件名標目と意味論

だけどヒトってのは,基本的に単語のやりとりで会話をしているから,意味内容までさかのぼって議論を整理できる人って少ないのだ。
それを痛いほど感じたのは件名付与の時。

本全体は,これこれこーゆー主題なんだから,(タイトルの語に反して)これこれの件名をつけなきゃだめでしょ

っていくら言っても,言われたほうは

( ゜д゜)ポカーン

けっきょく,抽象的な概念操作ができる人ってのは大卒の1/3程度なのだと経験的に知りましたです,はい。