書物蔵

古本オモシロガリズム

ある人の作文「読書の歩み」

○入学前
入学前は,絵本ばかりで字は少ししかない本ばかり見ていたが,母にきかん車1414という本を二十日ぐらいかかって読んでもらったことがある.絵は,ところどころにしかない.話はおもしろかったが,絵が少ないので,絵を本に書こうとしたことがある.ようち園の時,科学の友という本をとっていたが,一ページに少ししか字がないので,あまりおもしろくなかった.しかし何月号かわすれたけれど,「大さんしょううお」というのは,字が多かったのでいっしょうけんめい読んだ.
○一,二年のころ
一年生の時は,あまり自分で読まなかった.一年の終わりの時,[ほらだんしゃくのぼうけん」という本を,お父さんに読んでもらった.うそみたいなことばかり書いてあるので,時々,「ほんとうかな,ふしぎだな」と,思った.二年生になったら,有名な人の伝記などをたくさん読んだ.学校から,かりてきたら読み,また読んだ.どんどん学校からかりてきて,おもしろそうなのがなくなったから,一回読んだのをまた読んだ.
「りょうかん」「野口ひでよ」「どよださきち」「とよとみひでよし」「とく川家やす」「おだのぶ長」「小林一茶」など,思いだしてみれば日本人ばかりなので,「ライト兄弟」「ファーブル」「エジソン」「ワシントン」「ノーベル」「ケネディ」「チャップリン」「アドルフヒトラー」「ムッソリーニ」など,外国人の伝記も読みたい.
○三年から今
三年になると急に本をたくさん読みだした.心に残る本は,たくさんある.たとえば,「ドリトル先生とひみつの湖」「シャーロックホームズ」「ほらふき船長こう海記」など,ほかにもたくさんある.とくに,「シャーロックホームズ」の本にはかんどうして,自分でも書いているが,このごろはあまり書かない.「夏休みの自由研究としてやろう」と,思っている.一ばんよかったのは,ドリトル先生とひみつの湖」だ.さい初は,何が何だかわからなかったが,と中からだんだん話がわかってきた.話は,だんだん昔に,さかのぼり,ノアのこう水の前までいって,まただんだん今にもどってくる.この本は,とても長いので,やく一ヶ月かかって,全部読んだ.終わった時は,「やっと終わりまできたんだな」と,今までの話を 思いうかべた.

どうやら小学校3年生の作文らしい.引っ越し準備で出てきた.でも...ヒトラームッソリーニの伝記を読みたいだなんて... きっと先生は目を白黒させていたことでせうね.だいたい,ケネディチャップリンはともかく,ヒトラームッソリーニの伝記なんてあるのか??? あったとして,いったいどう書けばいいのだろう.
つくづく,へんな子だと思う...ってオレか!!!