書物蔵

古本オモシロガリズム

ハヤオ君の軍事まめ知識

ところで,air raid ってのは空襲ですわな。ですから,爆撃(bombing)とは違う(おそらく上位概念)。ということで,日本本土の初空襲はといえば…,昭和17年のドゥーリトル(B25爆撃機)によるもの,というのはマチガイ。初爆撃ならそうですが。
なんと,日華事変の最中に,中国(民国ね)によるものが初空襲なのであります,って,わたしゃ(宮崎)ハヤオくんに教えてもらうまで知りませんでしたよ。たしか記憶では上海あたりから飛び立って(B10爆撃機で),九州に侵入し,ビラをまいたということでした。これが本土初空襲。
民国といえば,最初はドイツの軍事顧問団がいてドイツ製の戦車もつかってました(1号戦車)。日独伊が最初から悪の枢軸であった,というのは歴史を結果から見てるから(ま,ナチスは相当に悪だけど。だから罪刑法定主義に明確に反する「人道に対する罪」って法理が発明されたわけで)。
歴史を結果からみない,という点でオモシロかったのは,『昭和史の決定的瞬間』(ちくま新書)ね。歴史に興味があるものとしては,とてもオモシロかった。