書物蔵

古本オモシロガリズム

五反田で拾った博物館学本

話はとぶけど,しばらくまえ五反田に行ったとき1階のガレージのところ(安いモノ)の棚で,『○○館学綱要』ってあったからおもわず買っちゃったものがある,たったの2百円だったから。
博物館学綱要 / 棚橋源太郎. -- 理想社, 1950  函ややコワレ
タナハシ・ゲンタロウは,ググルと「博物館学の父」とある。ふーん,図書館学における,和田万吉とか竹林熊彦みたいなもんなのかねぇ。内容はおもしろい。資料の貸出とか,児童サービス専門館とか……,なーるへそ,って図書館学そのままやんけ(構造が)。
明治初期の「博覧会事務局(←これが省庁名)」における書籍館(しょじゃくかん)と博物館の統合をひくまでもなく,大英博物館だって70年代まで図書館とおなじだったし,古代エジプトのムーセイオンがミュージアムの語源となりながら,ほんとは研究所・図書館・博物館が混在(統合?)していたものは有名な話。
図書館と博物館をくらべて研究するとおもしろいよ。といってもそんな例は法律的側面からのものひとつだけだけど。
文化・学術法 / 椎名慎太郎, 稗貫俊文著. -- ぎょうせい, 1986. -- (現代行政法学全集 / 今村成和[ほか]編 ; 25) のヒエヌキ・トシフミの部分
これなんか,図書館経営がらみでもっと業界で有名になるべきだった文献なのに全然よまれてないね〜。法律の話題だと協会本よりもぎょうせいの方が確からしくみえてしまう,というのは私の気のせい?
棚橋『博物館学〜』は某専門店で1万円弱つけていたことをあとで知り,びっくり。これじゃあ,また五反田の古書会館にいかざるを得なくなるじゃあないですか!