書物蔵

古本オモシロガリズム

2日続けて飲み


昼間、高円寺で古本三昧の後、研究所へ移動して、立ち読み史などの弱点などにつき話す。移動車中、丸山真男の噂話になり、とにかく話が好きで上手で、座談で立論し、それをすぐ、ここが弱点でここをつくと全部壊れちゃうんだよね、この説は、などとしゃべりちらしていたという。
サトケン先生の話の余波で、ジュンク堂書店池袋本店で新刊チェックをしよう、ということになり、1年ぶりくらいにジュンク堂書店へ。座り読みしている人がたくさんいたなぁ。あと、フロア構成が代わっていて、びっくりした。
金曜の夜は行きつけの飲み屋で久しぶりに森さんと飲んだ。おそらく2000年代後半から毎週末にやっていたとおりである。けふはどうすべぇとて、時間が遅いので、ちがう行きつけへ。コロナ禍以来だから2,3年ぶりか。よく金沢文圃閣とここで飲んだなぁ… 駅チカだから生き残ったに違いないとて、ビールを飲む。

神田古本まつりをぶらり

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今日もゆっくり起き出す。ホントは原稿を書かねばならんのだけど。
朝はトースト。ついバターをたくさんつける。おかずは太いソーセージ1本。
バタバタと神保町へ進出す。西の端から見て、ぶらりぶらりと東の端、駿河台下まで靖国通りを行き、すずらん通りをシュパッと戻る。釣果は4冊ほど。
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途中、めずらしく叢文閣へ寄ったり―何も買わず―屋台の前をぶらぶら歩きながら、戦前は小川町の北側や、すずらん通りに露店が並んでたんだよな、と思ったり、久々に休暇気分を味わったことだった(最近、いろいろあって忙しかったんよ)
昼飯を食おうとて、友人を電話で呼び出すも出ず(あとから聞いたがFAXを送りまくっていたらしい)。一人でラーメンでも食おうかとした瞬間、呼び止められた。誰?と思ったら、復員局くんだった。王将に行きたいというから、竹橋の王将についていく。なかはサラリーマンばっか。そういや最後に王将に入ったのは憶えてないくらい前。もしかしたら、京都か金沢なのではないか。京都だとしたら、オタどんと一緒だったはず。
復員局くんと別れて、某所へ遊びに行ったら、なんとMRくんが出現。古本まつりで来たとのこと。彼とRFさんと倉庫で話す。MRくんが就職の話をするので、わちきも若かりしみぎり、いろんなところを転々としたことを思い出す。
時間切れで帰って来ちゃったけれど、つい寝てしまい、原稿まったく進まず(´・ω・`)

出版研究所での雑談

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銀座

きのふは所用ありて西方へ進出す。
午前中、お昼はあわてて連載原稿を書く。いつも重たくなっていけやせん。
昼過ぎ、頼みとて銀座のアンリ・シャルパンティへ参り、お見舞い返しやお持たせを購入。
夕方はいつものクリニック。隣に座ってた人が同期にそっくり。っていい忘れた。
それからおもむろに高円寺へ。銀行から送金などいろいろ。金額も金額だし、同じ銀行のほうが手数料が安かろとて。同じ銀行、実は本店が近くにあるんだが、本店なんちゅうものは縁なき衆生には不便なものでしかないから。
高円寺駅前にて牛丼特盛を2つ買う。それから、研究所へ移動。
出版研究所で森さんと牛丼特盛を食う。その際の話がいろいろ勉強になった。
牛丼については、松屋牛めしは実はレシピを吉牛からとったのではないか疑惑や、そのためかどうか、他のメニュウはナントカ丼なのに、牛丼だけは牛めしを呼称せる件につき、るる、教えてもらふ。
1990年代、水道橋白山通りにあった吉牛、松屋の話をする。当時は金欠だったので、味噌汁一杯につられて不本意ながら松屋へ行っていた件などを話す。当時、そこいらへんで夜バイトをしていたからねぇ。
もう時効だろうから書くけど、某学校校長室から人が―校長先生自身だった―が飛び出てきた件なんかなつかしい。どうやら女事務員を夜な夜な引き入れていたそうな。
書誌学はフォーマット学ではないかと問うたところ、いやサ、マテリアル学かもしれんよと。しかるにフォーマットとマテリアルはプラトン以来の対立概念にして、それらの関係はルーマンがこちゃこちゃやっとるよと。
マテリアルも、個物、個体は別の物体にして、しかるに同じ紙とされるは組成、つまりパターン、フォーマットが同じなればこそ言われるとて、その方向でアウフヘーベンするもよしかな。
もうひとつは、出版史で物語を排して実証を尊ぶ風につきて。これは1980年段階の稲岡先生と同じで、要するに一周回って元のところにいるの?ってな話。結論からいうと、実証だけでなく、これまでの物語も十分に分析対象にしなけりゃ、という話に。

福島で震度6強地震

はるばる帰ってきて、さうぢゃ、いつもの習慣とて、ガソリンが半分になったので満タンにしておく。11年前、東日本大震災時にすぐ、満タンにしておいて助かって以来の習慣なり。

4月刊行予定『近代出版研究1号』 (予価2,000円)の目次

このまえ来た皓星社メルマガの末尾に、かような予告が載っていた。
というか、わちきも急きょ、書いたので(*ノω・*)テヘここで予告的宣伝をしておくなり。
4月刊行予定
目玉は読書猿さん、大月りゅうかん先生、菊池あきら先生あたりかしら(*´▽`)
実は図書館学系の方々もおられたりして(^-^;)
そして、わちきの古本フレンズ、調べ物フレンズもおるよ(=´∀`)人(´∀`=)
学問的には、いちばん手薄な明治初期の出版業界大転換について、本物の専門家ーーなんてったって、明治初期をメインにやっとる研究者は2、3人しかいないからねぇーーを呼んで、いろいろ聞いたところが意義深いかも〜

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近代出版研究所だより


近代出版研究1号』
4月刊行予定、予価2,000円
 「いまだ近代の書物についての知識の格納場所はない」という問題意識のもと、「日本の近代書籍についての小さい問題の登録所」として研究誌『近代出版研究』を創刊します! 年刊予定で、創刊号は小林昌樹所長に縁のある方々に寄稿をお願いしました。

目次(予定)
「研究座談会 明治期に活躍した出版社の近代性とは何か――稲岡勝を囲んで」
「「立ち読み」の歴史――それは明治二十年代日本の「雑誌屋」で始まった」小林昌樹
「来たるべき独学書史のためのプログラム」読書猿
「古本の記憶」大月隆寛
「“ハガキ職人系”民俗学者の奔放――宝塚文芸図書館員・辰井隆について分かったこと」菊地暁
「奥付と消費税――書籍の消費税総額表示を契機に考えたこと」下平尾直
「日記のすき間から掘り出す近代日本出版史」神保町のオタ
「西洋初期近代における出版と読者を探るために」安形麻理
「田中一貞の人柄と図書館論(前)」田村俊作
「新聞濫読のすすめ」松﨑貴之
明治10年代「図書館」は「書籍館」に何故取って代ったか――「図書」の語誌に見る意味変化と東京図書館における「館種」概念の芽生え」鈴木宏
「「幽霊版」(版数とばし)は大正初期に始まった?――フル本はルフ本」書物蔵
「戸家誠著作リスト(令和四年一月現在)」戸家誠
「楫取群馬県令と金港堂の『修身説約』出版」稲岡勝
「書評『日本人物レファレンス事典 図書館・出版・ジャーナリズム篇』」鈴木宏
「資料復刻 The biblio kids! ―1990年代前半の西洋書誌学通信紙」武者小路信和

 4月刊行に向けて、鋭意製作中です。ご期待ください。


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