書物蔵

古本オモシロガリズム

警察だってバカぢゃない―当時、どこで本が読めたか?

奥平が「いわゆる「特殊取締」という管区内出版物の一定期日における一斉調査」といっている「地方庁」(具体的には県警)ごとの「出版物一斉取締」

  • 無記名「特殊取締状況」『出版警察報』(99)p.68-76(1936年12月)

これを見ると、どこに出版物があったかが、ほぼ総覧できる。
愛知県警が昭和11.11.10に実施したものの「出版物一斉取締計画」から。

四 臨検スベキ場所
(1) 出版物元売捌店地方総取次店(新聞ヲ除ク)
(2) 各書籍店百貨店書籍部並絵画部蓄音機レコード販売店
(3) 古本店貸本店露店
(4) 浮世絵版画商絵葉書店玩具店媚薬珍具店
(5) 鉄道郊外電車発着場及ビルデイング内売店
(6) 印刷所製本店
(7) 飲食店、喫茶店カフヱーノ来集スル場所
〔略〕
七.其他取締上注意スベキ事
〔略〕
(ニ) 新聞社図書舘学校病院等ノ購買部又ハ売店ハ一斉取締ノ範囲ヨリ除外スルコト